どこにでもいるカップルのように。 ページ8
ドライヤーを再び手に取るAの髪はまだ半乾き。
「ね、先に俺の乾かして。」
「…いいよ。じゃ、ここ座って。」
Aがソファを叩いて、そう言った。
「ジヨンの髪、色抜いてるから乾くの時間かかるね。」
「まあねー。
でもちゃんと乾かさないと怒られるし。」
染めた分、ケアをしないと、傷んだ髪が切れる。
誰かさんみたいにウィッグは嫌でしょ？
そう言って怒るヘアスタイリストのヌナの顔が浮かんだ。
「はい、終わり。」
そう言ってAは俺の髪を撫でた。
「じゃあ、次はAの番。」
「乾かしてくれるの？」
「勿論。」
Aの髪にドライヤーを当てると、
シャンプーのいい香りがする。
綺麗に整ったうなじに、色の白い首。
Aの身体を抱いても、Aの身体にキスをしても、
今までは得られなかった幸せを、なぜか今感じた。
「はい、乾いたよ。」
「ありがと。」
くるっとこっちに振り向いたAの肩を両手で掴んだ。
「…もういい？」
「いい？とは？」
とぼけた顔するAに
「わかんない？」
そう尋ねながら、Aの首と鎖骨にキスをした。
「わかった、わかった…！
待って、まだアイス食べてない。」
「そんなん明日でいいじゃん。」
「んー…そうだね。」
俺と同じようにＴシャツ一枚のAが
立ち上がって、俺の手を引く。
奥の寝室に招くAについていく。
寝室の扉を開けると、またしても本だらけ。
「…図書館じゃん、こんなん。」
「だから言ったでしょ？
こっちのがひどいって。」
ダブルベッドの片側にはバルコニーに続く窓。
もう片側の壁は一面を本棚だった。
床にも何十冊もの本が平積みにされてて、
リビングに置いてあった本の数の比ではない。
窓際には小さなデスクが置かれてる。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
