最高の２人。 ページ43
「ジヨン」
やっと現れた待ち人に、頬が緩む。
さっきまで退屈だったパブが、
ジヨンがいるだけで、楽しい場所になる。
「あんな顔して言われたら、みんな逃げるでしょ(笑)」
お姉さん、お隣座りますよ。
なんて、余所余所しく隣に座るジヨン。
「だって、
ジヨンがあんな風に声かけるからでしょ？」
もっと普通に声かけてよ。
そしたら、待ってたよ。って
少しは可愛らしく言えたはずなのに。
「ごめんって。…てか、暑い。
ユウタさん、ジンバックください。」
ジヨンが顔を手で煽ぎながらそう言った。
「ユウタ、私も同じの。」
「了解。ジンバック２つね。」
ユウタはそう言って、棚の上にあるジンのボトルを取った。
「そんなに急いできたの？」
まだ暑そうなジヨンの横顔を見つめる。
タトゥーが覗く白い首に汗が滴ってる。
「YG出た時点で約束の時間過ぎてたし。」
「そんな急いで来なくても待ってるのに。」
「それはわかってるけど。
もし俺がいない間に、俺の知らない奴から
Aが声とかかけられたら、嫌だし。」
ジヨンはそう言って、
深く被ったキャップを取って、髪をかき上げた。
…エスパーなの？ジヨンは。
その横顔に、
実はさっき、声かけられました…
なんて言えるはずがない。
「なに？」
黙ったままだった私を不思議に思ったのか、
ジヨンがそう尋ねた。
「声かけられてたじゃん。知らないお兄ちゃんに。」
私たちの会話を聞いてたユウタが、
最も要らないことを言う。
「…マジで？」
ユウタの言葉にジヨンが眉をひそめて私に尋ねる。
「ユウタ、なんでそういうこと言うのよ。」
「隠す方がおかしいだろ？」
ユウタがカクテルを作りながら、
視線だけこちらに向けて、当然のようにそう言った。
「声かけられたの？」
「ジヨンが来る前ね。」
思い出すのもなんか嫌で、つい眉間にしわが寄る。
愚痴るように、さっき起こった全てをジヨンに話した。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
