最高の２人。 ページ42
「お姉さん、何飲んでんの？」
知らない男が隣の椅子を引きながらそう尋ねる。
そこ、ジヨンの席なのに。
ジヨンの席を確保して、
いつものようにカウンターで待ってる私。
「ねえ、これ見えないの？」
空席の前に置かれた[Reserved 予約席]のプレートを
カウンターのテーブルに２回叩いた。
「いいじゃん、少しくらい。」
「良くない。
興味ないから、どっか行って。」
調子乗んなよ。
そんな言葉を残して、どこへ消えた男。
お前が調子に乗るな！
そう言いたい気持ちを抑えて、ため息をついた。
顔を上げるとユウタがニヤッと笑った。
「変わったね〜」
「なに？」
「いや？オッパは嬉しいよ。
あんなAが見れるなんて。」
「オッパなんてキャラじゃないくせに。」
オッパは慣れないから、呼び捨てで呼んで。
なんて、ユウタに言われたのは遥か昔の記憶。
「それより、ガラ悪いんじゃない？
このパブのお客さん。」
「なに言ってんだよ。
ここじゃなかったら、お前、もっと厄介だぞ。」
たしかに。
ユウタがいるから、１人でも安心してここで飲める。
「ユウタ、いつもありがとね。」
気持ち悪！なんて言うユウタの言葉は無視した。
その代わりに、カクテルをもう一杯おかわり。
美味しいカクテルはすぐ空になる。
氷だけになったグラスと
それを持つ手の薬指にはまる指輪を見つめる。
ジヨン、まだかな？
向かってるとこ？それともまだお仕事中？
光る石を見つめながら、ジヨンのことを考えた。
「お姉さん、１人？」
後ろからそう声を掛けられる。
…なんで１日で、２人も？
待ち人は現れないっていうのに。
イライラしながら俯いていた顔を上げて、
「…だったら、なに？」
後ろの人影に睨んで、そう言うと
「こっわ…(笑)」
悪戯にニカっと笑うジヨンの顔。
キャップにサングラスでも、すぐに分かる。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
