しるし。 ページ35
「ステージ立つのに、
衣装から出ちゃうかな？」
なんて心配をするAは至って冷静。
「どうでもいいよ、そんなの。」
目の前のAの腰を抱き寄せて、俺の腿の上に座らせた。
「いいの…？」
そう聞いたAは、
再び、俺の首元に優しくキスをし始める。
「いいの。」
今はただAに委ねたくて。
まだやめて欲しくなくて。
そんな無責任なこと言ってみたり。
でも、Aはそれ以上キスマークを付けたりはしないで、
俺の肩から首、耳から頬、唇にまで、優しく短いキスをした。
俺はただ口付けをするAの手を握っていた。
揺れる髪が頬に当たってくすぐったい。
「忘れないでよ、私のこと。」
Aはそう言って、最後にゆっくり俺を抱きしめた。
Aの細い腕の中で、
Aの温度と香りをしっかり身体に記憶させる。
「忘れるわけないじゃん。
ちゃんと待っててよ、俺のこと。」
Aから身体を離して、目を見てそう願う。
コクンと笑顔で頷くAをもう一度抱きしめた。
マンションまで迎えにきたバンの扉を開けると、
そのまま空港に行くため、メンバーが既に車内にいた。
車に乗り込む俺を見たスンリが、
「…うわ！ヒョンがキスマークつけてる！
え！Aちゃんが付けたんですか！？
キスマークを！？ヒョンのそこに？？」
挨拶もせずに、そう騒ぐ。
「お前、今想像したろ？」
だらしない顔したスンリの頭を叩いた。
「いった！…僕が悪いんですか〜っ？？」
「否定しろよな。
やっぱり目立つかな？」
「ヌナにお願いするんだね、
コンシーラーで上手く隠して、って。」
ヨンベが俺の首元を盗み見るようにしてそう言う。
タッピョンは掛けていたサングラスを
鼻先まで下ろして俺の首元のキスマークを凝視した。
「ラブラブですね〜」
そう言うテソンは嫌味がなくて良い。
「Aちゃんって意外と大胆！！」
ニヤっと笑ってそう言うスンリの頭を
もう一度強く叩いて、スンリの隣に腰を下ろした。
首元のAが残した印に触れる。
まだ熱を持ったそれは、いつまで消えずにいてくれる？
Aの元に戻る頃には、
どれだけ足りなくなってるだろう。
今出てきたところなのに、もう会いたい。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
