甘い誘惑。 ページ31
熱くなった身体と
高鳴った胸を
落ち着かせたくて、
は〜あ
そう一呼吸置くと、
「A、コーヒーは？」
ジヨンが廊下から、
ひょいっと顔だけ出して、そう尋ねる。
「飲む！」
突然戻ってきたジヨンにドキッとして、
つい大きな声が出てしまった。
「了解(笑)」
その声だけを残して、リビングに消えていった。
戻ってきたジヨンが持つお盆の上には、
アイスコーヒー２つとショートケーキとチョコケーキ。
「どっちがいい？」
「いちご食べたい。」
いちごのショートケーキなんて、
最後に食べたのいつだろう？
だから、久しぶりに食べたくて。
あと、ジヨンはチョコが好きかなって思ったから。
「じゃあ、ハイ。」
ジヨンに渡されたケーキを受け取る。
一口パクッと食べると、
甘い甘いクリームの味が口に広がる。
「おいし。」
「うん、チョコも美味い。」
ケーキを食べるジヨンがそう言う。
「何でケーキ買ってきてくれたの？」
「もう直ぐ書き終わるって言ってたからさ。」
「ふふ、ありがと！」
ジヨンはこういう気遣いがうまい。
嫌味なく、何気なく、こういう事してくれる。
こういう人柄も、
長い間皆んなに愛される理由の１つなんだろう。
「やっぱり甘いもんって美味いな。」
チョコケーキをパクパク食べながらそう言うジヨン。
「ジヨンてさ、
甘いもの好きなのになんでそんな細いの。」
無駄なお肉なんてない首筋や腕、
細いウエストを見つめる。
「…体質じゃない？
ツアー中はもっと筋肉あったんだよ。」
「腕とか脚とか細すぎて心配になるよ。」
「コンプレックスだから、あんまり言わないで。」
ケーキに夢中になりながら、伏し目がちなジヨンが言う。
「お肉分けてあげたいよ。」
「Aからお肉無くなったら、俺悲しいからダメ。」
ホラ、食べて。なんて言って、
自分のチョコケーキを一切れ、私の口元に運ぶジヨン。
本当に痩せさせる気なんだろうな、ジヨンは。
ジヨンが差し出したケーキを口に入れると、
ショートケーキとは違う甘さが口に広がる。
私のショートケーキもジヨンに一口あげる。
こっちも美味いねって笑うジヨンがかわいい。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
