彼のテリトリー。 ページ28
「どうだった？
はじめてのBIGBANGは？」
エレベーターの中、ジヨンが私に尋ねた。
「テレビで見るより素敵だった。
みんな、すっごく格好良かったし。」
「ふーん…」
「ん？」
素っ気ないジヨンの態度が気になって、
ジヨンの顔を見上げる。
「A、知らないでしょ？」
「なにを？」
「俺がヤキモチ焼きなの。
格好良いは、ギリギリアウト。」
「…アウトなんだ(笑)」
よくわかんないジヨンのギリギリのボーダー。
「うん、アウトー。」
抱き寄せた私の額に顎を乗せるジヨン。
少し伸びたジヨンの髭が肌に当たる。
「だって、本当のこと言っただけだもん。」
「そういうこと言っちゃうんだ？
…Aのせいだかんね。」
そう言うジヨンを至近距離で見上げると
ジヨンが深いキスを始める。
やっと離れた唇。
「ちょっと、誰か来たらどうす…っ」
私の言葉が終わる前にまたキスをするジヨン。
２人きりのエレベーターの中。
誰がやってくるんじゃないかってハラハラする。
その緊張感や焦燥に瞳を開けると、キスに夢中のジヨンの顔。
誰もいないからって、ジヨンはお構いなくキスを続ける。
ジヨンの腕の中では、なんとも無力な私。
ジヨンのシャツを強く握ることしかできない。
ジヨンが前に言ってた背徳感ってこんな感じ？
あの時とは立場逆転。
ここはジヨンのテリトリー。
でも始めたのは、ジヨンだから。
１Ｆに着いた音がして、ジヨンがやっと私を解放する。
「ドキドキした？」
息が上がった私を見て、得意げに笑うジヨン。
「…悪くないかもしれないね、背徳感？」
「Aも好きだと思った。」
ジヨンはそう言って笑って、悪びれた様子もなく、
最後に、短いキスを私の唇に落とした。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
