お迎え。 ページ17
「マジで、あれは
ショックだったからね。」
拗ねたようにそう言ったジヨンが口を膨らませる。
「ごめんってば(笑)」
しょうがないじゃん。
悪意は別になかったんだよ？
「Aが初めてだったよ、
次の日の朝いなくなってるなんて」
なんて全く余計なこと、ジヨンが言うから、
「他の優しいお姉さんは、
ジヨンが起きるまで隣いてくれるんだ。」
もう少し意地悪言いたくなっちゃう、私。
「おい！(笑)
今そんな話じゃないだろ？」
ジヨンがマジになるから、余計面白い。
「怒んないでよ(笑)
そんなことより、ジヨン今日の仕事何時まで？」
そんなことって…
呆れた顔したジヨンが小声でそう呟くけど、
聞こえないフリをした。
「んー、昼過ぎまで打ち合わせだけど。」
「じゃ、ガホ！パパ迎えに行こ？」
名前を呼ぶと嬉しそうに寄ってくるガホ。
決して軽くはないガホを抱き上げる。
「え！来てくれんの？」
ガホに負けないくらい嬉しそうなジヨンの声。
「うん、YGでしょ？
漢江沿いでガホと遊ぶ。」
ねー？とガホに同意を求めると、冷たい鼻で私の頬を突くガホ。
「仕事終わったら、連絡する！」
さっきまでの拗ねた顔が嘘みたいに
ジヨンが嬉しそうに笑うから、私まで嬉しくなる。
「タクシーでYGまで来るだろ？
ガホ連れてくるのにこのバック使って。」
すっかりお仕事モードに着替えたジヨンが玄関で私にそう言う。
ジヨンが指さしたのは、
小さめのボストンバッグみたいな見た目をした
ペット用のキャリーバッグだった。
「はーい。」
「これなら、ガホ出した後、小さく畳めるから。」
まるで本当にガホのパパみたいなジヨン。
「うん、ありがとう。」
「じゃ、またあとで。」
ジヨンはそう言って、
まだパジャマ姿の私の額にキスをした。
ガチャンと音を立てて、玄関が閉まる。
「パパ、行っちゃったね。」
玄関に立ったままガホにそう言う私よりも、
ガホの方が"いってらっしゃい"に慣れてるみたいで、
何事もないようにリビングに戻っていった。
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carly(プロフ) - さあとさん» 最後までお読みいただき、ありがとうございます！楽しんでいただけて、嬉しいです。新作の方も温かい目で読んでいただけると有り難いです(笑) (2020年6月27日 22時) (
レス) id: 7bb2fdde44 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - 楽しかった〜(^^)私はキャリーさんが書きたい小説を書いていいと思います。また、楽しいお話待ってます。新作早速覗きに行ってきます (2020年6月26日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：carly
| 作成日時：2020年6月7日 14時
