7 デートの朝 ページ7
次の日の朝、私はシアトルに来て以来初めて自力で目を覚ました。
しかも朝6時。
どんだけ緊張してんの、私。
ジローが見たらびっくりしちゃう。
まあそのジローはというと、昨日の深夜に友達と飲みに出かけてから帰ってきてないみたいだけど。
心配だな、飲みすぎてないかな、
そんなことを思いながら私は身支度を始めた。
1年も一緒に暮らしてたら、女も男もないと思ってた。
全然平気、ってわけじゃないけど、下着姿を目にすることも逆に見られることも少なからずあるし、同じ部屋で同じベッドで寝たことだってある。
毎日同じ家の中で目を覚ましてご飯を食べてお風呂に入ってまた眠りにつく。
家族みたいな存在になってると、思ってた。
だからかな、ジョージのデートっていう単語にちょっと舞い上がってる自分がいる。
女として見てくれてるのかな、なんて。
何も思わずに言ってるんだろうけど。
身支度を済ませてリビングに行くと、ジョージがもう起きていた。
A「ジョージ?!早いね、おはよう」
ジョージ「そんな早くねえよ!Aがいつも遅いの!!」
時計を見ると8時。
たしかにそんなに早くないか、
ミノ「今日2人デートらしいじゃん」
少しニヤッとするミノ。
A「デートだなんて、」
俯く私を見てジョージが笑う。
ジョージ「どこ行きたい?」
キラキラした笑顔を直視出来ず、目を背けながら私は考える。
ジョージと一緒ならどこでもいいな、なんて思いつつ。
A「美味しいもの食べたい!」
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作者名:もちゃ | 作成日時:2017年7月16日 8時