36 日本でも、君と。 ページ36
２年後。
A「…やばい、寝坊した」
やっぱり私の寝起きは直らなくて。
今日は引越しの日なのに、思いっきり寝坊してしまった。
A「お母さん！起こしてよ！」
母「あんたねえ、もういくつになるの？いくつになるまで起こさなきゃいけないの？さっさとしなさい、業者さんくるわよ？」
私は今日、実家を出る。
なぜなら、
A「ジロー！ジョージ！ミノ！！！」
引越し先には、懐かしい3人の顔が。
そう、私はまた、カリブラハウスで暮らすことになった。
でも今回はシアトルじゃない。
3人が長かったシアトルでの生活を終えて、日本に帰ってきたのである。
ミノ「日本でもAと暮らせる日が来るなんてね〜」
ミノが私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
ジョージ「A、新居の中見た？Aの部屋のクローゼット、でっかいよ」
ジョージが私の顔を覗き込む。
ジロー「…近づきすぎじゃございませんか」
パッとジローを見ると、不機嫌そうな顔と声。
A「ごめんごめん、」
私は2人から離れる。
ミノとジョージはニヤニヤしてる。
ミノ「ま、俺ら新居でゆっくりしてますから」
ジョージ「どうぞお2人で感動の再会でも」
ジロー「うっぜえあいつら」
2人がいなくなって、ジローは思い切り悪態をついた。
そして、ジローとちゃんと目が合った。
A「これからは毎日一緒とかありえない、信じられない」
シアトルと日本の遠距離恋愛は、ちょくちょく会っていたとはいえ辛いものだった。
ジロー「だなー。…Aちょっと可愛くなった？」
A「何言ってんの、変わんないよ…」
そう言った瞬間に落とされる、少し長めのキス。
A「ジロー、ここ家の前、」
そんな私の静止も聞かず、ジローは私を抱きしめた。
ジロー「愛してる」
A「私も」
これからも、ずっとずっと私は、カリブラの3人と、そして、ジローと。
ずっと一緒にいたい。
end
終わり
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作者名：もちゃ | 作成日時：2017年7月16日 8時
