33 飛行機と ページ33
A「じゃあ、またね。」
ミノ「お見送りありがとう」
ジョージ「じゃあな、A!」
ジロー「…」
空港で、3人を見送る。
もう飛行機の時間だ。
3人の背中はたくましくて、それでいて優しかった。
そんな些細なことにさえ、私は切なくなってしまう。
空港の屋上で飛び立つ飛行機を見守る。
ドラマとかでよくあるシーン。
パシャ、
私はそんな飛行機の写真を撮った。
いつか、彼らにこの写真を送ってやろう。
「いい写真撮れた?」
背後から声がした。
間違いなく、彼の声が。
A「なんで、ジロー、」
私は泣いていた。
ジローに声をかけて初めて気づいた。
自分が泣いていることに。
ジローがこっちに近づいてくる。
ジロー「A」
優しく、強く、
抱きしめられた。
ジロー「A。」
A「ジロー…」
ジロー「…好き」
ドキン、
心臓がはねる。
熱くて、
私の涙は止まらない。
A「ジロー…、」
強く抱き締め返す。
ジローもそれに応えるように、強く強く私を抱く。
ジローの匂いが肺いっぱいに入ってくる。
A「私も、大好き、」
やっと、伝えることが出来た。
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作者名:もちゃ | 作成日時:2017年7月16日 8時