シアトルで、君と。【カリスマブラザーズ】 (ページ24)

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24 半年ページ24

月日は流れた。

私は日本で何個か大きな仕事を任され、カメラマンとしてアメリカに行く前よりも売れていた。

そして約束の半年が経った。

時の流れは怖いもので、私は英語が喋れなくなってるんじゃないかと少しソワソワする。

そして、久しぶりに会う3人に、緊張もしている。

飛行機に乗り、シアトルへ。

そして見慣れた、どこか懐かしい、あの家へ。

鍵を開けると、何も変わっていない玄関とリビングが目に入ってきた。

A「相変わらず汚い」

誰もいないのか、声が家中に響いた。

私は荷物をほどき、自分の部屋を元通りにしていった。

誰かが掃除してくれていたのか、部屋は綺麗で。

荷解きが全部終わって、1人で紅茶を飲んでいると、玄関のドアが開く音がした。

ジロー「ただいまー」

ジョージ「ただいまー」

ミノ「え、待って、靴ある」

一瞬シーンとすると、バタバタバタ！とリビングに駆け込んでくる3人の姿。

A「…ただいま」

恐る恐る3人の顔を伺うと、今まで見た中で一番の笑顔だった。

私思わず笑う。

ジローだけは、切なそうに微笑んでいた。

「おかえり、A。」