【鬼滅の刃】モブですが何か？？？2

18　とある青年の独り言 ページ47

ある日の夜

いつものように上手くサボりつつ仕事を終えた俺は、ちらりと時計を見た
おっと、もうこんな時間か

「じゃあ、お先に失礼しまーす」

それだけ告げて、俺は外に出た






＿＿＿数年前

『兄ちゃん、私鬼殺隊に入る』
「………は？」


鬼殺隊
人々を鬼という生き物から守る組織
隊士は命懸けで戦うにも関わらず、政府非公認の為か、堂々と戦うことも帯刀することも叶わないという少々不憫に思えてきてしまう隊だ

そんな危険な組織に妹は入ると言った
は？何がどうしてそうなった？？？？

親が殺されたあとは俺の家で2人暮らししてるけど、何1つ不自由がないように育ててきた
兄ちゃんちょっと理解が追い付かねぇわ


『…ほら、私自身鬼殺隊に助けられた身だから今度は私が助けたいなと思って』
「お前そんなキャラじゃねーだろ」
『兄ちゃん…？？？(困惑)』
「もしかして鬼に襲われたせいで元々少ない頭のネジが全部取れたか？しゃーねぇな、兄ちゃんが見つけてきてやるからさっさと正気に戻れ」
『兄ちゃん…？？？(確信)』


すまんな妹よ
さっきのことは半分事実だけど兄ちゃんはどうしてもお前を鬼殺隊にだけは入れたくないんだ


『まぁ兄ちゃんはあの時仕事で居なかったからね。鬼殺隊の給料の良さを聞いてなかっただろうからしゃーないか』
「おいちょっと待て妹」


給料の良さ？？
は？お前そんなので仕事決めたの？？？(動揺)

確かに給料は大切だ
俺だって今の仕事を決めた理由の3割…いや半分は給料だし
今の理由を聞くと、やっぱり兄妹の血は争えないんだな…と改めて思わされる

いや違う、今はそういう問題じゃない
命懸けの職業に給料目当てで就こうとしてるアホな妹を全力で止めなければ


「あのな妹よ。給料を稼ごうという心意気は嬉しいんだが、今のままでも充分生活できるだろ？それにわざわざ命懸けの職業に就かずとも兄ちゃんと同じ仕事したらいいじゃねぇか。兄ちゃんの職場も給料良いぞ？」
『兄ちゃんと同じ職場は嫌だ。兄ちゃんが上司とか最悪すぎるし』
「おう妹、ちょっと表出ろやコラ」






(俺の心配を暴言で返すな)

▼→←▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す