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朝早くに起きてしまい、
いつもより早く学校に着いた。
この時間帯は、
朝練がある時しか、開いていないのに、門は開いていた。
不思議に思ったけど、
先生を呼んで中に入れてもらう手間が省けたから、
内心喜んでいた。
でも、教室はまだ、開いていないから、体育館に向かった。
『わー、バカ広い。』
1人だと、すごく広く見える。
『君が前に付き合っていた人の事、
僕に打ち明けてくれた時、
素直に聞いてあげられずに、
寂しい想いをさせてしまったね。
すぐにヤキモチ焼くのが僕の悪い癖だって、
分かっていたはずなのに、
自分勝手な思いが残酷な言葉になって
君を傷つけてた。
一緒に居られるだけで手と手を重ね会えるだけで良かったね。
大切なこと程、見慣れた場所で輝くのかもしれない。
君を強く抱きしめたい。』
【ヤキモチ:JUNカバー】
歌っているうちに涙が溢れてきた。
昨日流れなかった分の涙が今更、溢れてきた。
『本気で好きなのに…
みんなして私をバカにして。』
その時、ドアの方から音がした。
振り返ると、ジョンハン先輩が居た。
『先輩、?』
JH「ごめん、盗み聞きしようとしたわけじゃなくて、
良い歌声だから。」
ずるい。
そうやって、私を諦めの悪いバカ女にするんだ。
もう、いいじゃん。十分でしょ。
どれくらい傷つけるんだよ。
JH「ユナちゃん、。」
先輩は、私に近づき、
頬に流れる涙を拭おうとした。
『やめて。
私は、バカじゃない。
もう、先輩のことなんて知らない。
先輩の為に張り切ってた私がバカみたい。』
違う、先輩は自分の好きな人と恋をしただけ、
何も悪くない。
『私に優しくしないでください。
婚約者が怒りますよ。
好きな人が居るのに、
どうして私を突き放さなかったんですか?
楽しかったですか?
バカみたいな奴が馬鹿みたいに告白してきて。
少し期待しちゃってた自分が情けないです。
すみません、失礼します。
2度と関わらないでください。』
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作者名:n | 作成日時:2021年5月16日 0時