あなたと私の世界の片隅で。 ページ8
・
最後のページを捲る
その音が、やけに響いた気がした。
・
「….デリ？」
「…..。」
「A」
「…..」
・
あとがきは書いていなかった。
だから余計に、最後のページの最後の言葉が頭に残る。
・
いつまでもその言葉を見つめている私を見兼ねて
二宮さんはいつの間にかゲームをやめて、手の中の小説を取り上げた。
・
「読み終わったんでしょ？」
「…..うん」
「最後の言葉を何度辿っても変わらないんだから俺に反応しろや」
「…..うん」
・
物語は、蓮が好きだって言ってたからSFかヤンキー系だと思っていたら
ファンタジーでビックリしたのと同時に
・
「どうだった？その本」
「….悔しい」
・
この本が、この物語が好きだと言っていたあの人を
もっともっと、愛しく思ってしまうような内容で
・
「….人いない？」
「いない。田舎ってスゴいね」
「ちょっと、背中貸してくれません？」
「え？」
・
忘れたはずの気持ちが、捨てたはずの愛しさが
一気に蘇ってしまった。
・
二宮さんが不審そうに背中を向ける
私は、何も考えないでそこに顔を埋めた。
・
「え！おい(笑)」
「あー、無理。苦しい」
「そんな？泣くほど良いお話だったの？」
「それもあるけど….あるけど」
・
あんまり薄くないお腹に手を回そうとしたら
さすがに外でこれはダメって、ブロックされた。
・
まだ、蓮が好き
心の中で忘れたくないって、ずっとずっと感情が泣いているのを無視していた。
だけどもう、二度と手に入らないことが痛いくらい分かっているから
この物語が、痛かった。
・
「….俺も読もうかな。その小説」
「….うー」
「ねぇ涙はいいけど鼻水は付けないで？」
「努力する….」
「そろそろ離れろ！バカ(笑)」
・
後ろ手で体を離されたら、濡れた頬に風が当たった
その冷たさがすぐに消えたのは
・
二宮さんが、正面から覆い被さって来たから。
・
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nana - 初めまして！このお話の主人公がかっこよすぎて惚れたー！ このお話はドロドロだけど、番外編としてトロトロな話も読んでみたいです。(私の密かな熱望)これからも執筆活動頑張ってください (2016年11月12日 21時) (
レス) id: 02da4ab8c9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - MIYA*RIOさん» 最後までありがとうごあいました(*ﾟ∀ﾟ*)私のお話はドロドロしてるか切ないかの二択が多いので（笑）オールマイティーの方がいらっしゃると嬉しいです←次回作もぜひよろしくお願いしますね(*ﾟ∀ﾟ*) (2016年10月6日 18時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 桐山さきさん» 最後までありがとうございました♪世界観を気にいっていただけて嬉しいです。ドロドロの中にもみんな心の中に優しさを持っていることを書きたかったので、伝わっていて嬉しいです（笑）ぜひ次回作もお付き合いよろしくお願いしますね(*ﾟ∀ﾟ*) (2016年10月6日 18時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 春香さん» 最後までありがとうございました。今のツクールでこういうお話は受け入れて貰えるのかを本気で悩んだ作品だったので、そう思って頂けてとても嬉しいです(*¨*)ゆっくり、少しずつ動いてく2人の心も伝わって良かったです。これからもお付き合いよろしくお願いします♪ (2016年10月6日 18時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 遥海さん» 最後までありがとうございました♪お話の雰囲気を気に入っていただけてよかったです(*ﾟ∀ﾟ*)甘めよりはこういうのが多いので（笑）ぜひこれからもお付き合い頂けたらと思います(*ﾉω｀) (2016年10月6日 18時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：.
| 作成日時：2016年9月4日 20時
