勘違い ページ8
それを追いかけるように寝室へ向かう私。
まふに追いつき、ギュッと抱きついた。
「わっ！…なーんだ。Aかぁ」
『何？私以外に誰かいるの？』
「そ、そういうわけじゃないけど…」
ブンブンと首を振って否定した。
「えっとさ、なんでついてきたの？」
『ついてちゃ悪い？』
「え、あ、いや…」
『…なに？ベットに何か隠してる？』
「隠して…ないよ」
…隠してるな。
今度見てあげよなんて思っちゃいないけど、興味はある。
いや別にそーゆー本を見たいとかいうわけじゃないけどね？！
「Aはどんな人が好き？」
素朴な質問だ。
考える間もなく、私は答えた。
『まふみたいな人。…じゃなくって、まふが好き』
「…そっかぁ」
嬉しそうに私を抱きしめて、ため息をついた。
どくどくと心臓の音が聞こえる。
それはいつもよりも激しく動き、まふの鼓動と重なっていた。
「A〜…」
『なに？』
「今日は…だめ？」
急なお誘いに混乱する脳内。
『はい？！この前したばっかじゃん！』
すると、まふは首を傾げた。
「なんの話？最近はしてないよ？…徹夜。」
『…あっ』
いやいやいや。これは流れが悪い。
まふの言うタイミングも雰囲気も私の脳も悪い。
心の中で言い訳をしまくっているとまふが追い討ちをかける。
「ん〜？なにぃ？まさか…えっt…」
『考えてない‼ 私は悪くない！まふの言うタイミングが悪い！徹夜なんて聞かなくてもやればいいの！ばかぁ！！』
「な、なんでそんな…」
このあとまふは半泣きで徹夜をして、昼夜逆転したのであった。まる。
*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･'･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･*
この場合、わざと勘違いさせようとしたのではないでしょうか？
騙されたようかのに、お誘いに乗ってみるのもいいかも？
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作者名：ねねこ | 作成日時：2020年9月21日 2時
