放置してみた ページ18
もうほんとに最近まふが冷たい。
はい、決めちゃった。
しばらくまふに話しかけられてもスルー!
もう知らない感だして、心配させてやる!
「ねえねえ」
『…………』
「……A〜?」
『…………』
「どうしたの?イヤホンかな……?」
『…………………』
……という感じで最初は挙動不審だったまふだが、時が経つにつれて、肩を揺すってきたり、抱きついてきたりと、することがだんだんと大胆になってきた。
かわいいんだけど!
そして、スルー開始から3時間が経った。
流石にまふはなにもしなくなった。
そろそろ頃合いか?と思いつつ、そろりそろりと足をまふの方へ進めた。
もちろん背後からね。
「…………」
魂が抜けてしまったかのようにダラリと座っているまふ。
私の気持ちを思い知ったかっ!
へっと笑って通り過ぎる。
…………わけないじゃないすか!
ぎゅうっと抱きついて顔を埋めた。
『ん〜…まふ〜』
「……Aっ」
ぱっと振り向き、じわじわと赤くなるまふの顔が見えた。
「うぅ……嫌われたかと思ったぁっ」
『だって、まふが最近つめたいもん。私だって寂しかった!』
「それはAが勝手に思い込んだんでしょ!ぼく…ほんとに嫌われたかとおもったんだよ!」
『そんなの知らない!まふがわ………んぅ…』
私の意見など聞かないかのように優しく口を奪われた。
「………たしかに、キスなんて久しぶりかも」
『っ……わ、わかったならいい!』
「文句ばっか言っても伝わらないよ?もう一回して欲しいならちゃんとおくちで言いましょうね?」
まふは、私の唇に人差し指を当てて妖艶な笑みを向けた。
『……ばか』
「はいはい。わかったから」
壁側にいた私を壁に押し付けた。
『……んんっ』
「…………んはぁっ……。A、ごめんね」
この謝罪は、冷たくしていたことに対することだけじゃなく、これから始まるコトへ対しての謝罪なのかも知れない。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
しばらくキスをしていなければ、さすがの草食でも燃えちゃいます。
冷たくされる、また、冷たくしてしまったばあい、心の準備をした方がいいかもしれませんね?
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作者名:ねねこ | 作成日時:2020年9月21日 2時