急に優しくなったとき ページ13
私が部屋の掃除をしていたとき。
「今日はいいよ。自分でやるから」
『あ、ありがと』
食器洗いをしているときも。
「Aは座ってなにかゲームでもしてて。ぼくがやるから」
『あ、う…うん』
それだけじゃない。
風呂洗いや、料理も、ぜーんぶしてくれた。
いや、助かるけども。
なんかなぁ。
『まふー、お風呂入ってくるね』
「あ、あの…まって」
『んー？』
手を掴まれ、ふりむくと…顔を真っ赤にしたまふがそこにいた。
「そ、そ、その…体洗ってあげる…から」
『…はい？』
急に変態化するよね。
混乱しながら、首を傾げた。
「…やっぱダメかぁ」
だめ…じゃないけど。
いいよって言うのも恥ずかしいんだよ、まふまふくん。
そして、結局洗ってもらうことになった。
え？なにがあったって？
いろいろあったんだ(特になにも)
「…ねえA」
『なに？』
私の頭をわしゃわしゃと洗うまふが、目の前にある鏡に映る。
目をキョロキョロと泳がせて、私の体を見ないようにしてる。
「…その、いつもありがとね」
『ふふふ、こちらこそ。…あとさ、そんなに見ないようにしなくてもいいよ。いつも見てるじゃん』
「い、いつも？！なに僕、無意識に襲ってるの？！」
『うん。2日に一回』
「それは嘘でしょ」
『そうだよ』
2日に一回はやばい。死んじゃう。
…それにしても、まふは細いなぁ。
心配になるくらい。
すると、ぱっちり目があってしまった。
「ちょっと…どこ見てんの」
『あ、いや細いなぁって思ってさ』
「…そんだけ？」
つれなそうに手を止めて聞いてくる。
その声は反則だよ、とつっこんだ。
『…そんだけって？』
「いや…なんか、他にないの？」
『…恥ずかしいくらいかな』
「…そんだけ？」
まふはどう答えて欲しいんだ？
考えを巡らせるも、私の脳じゃわからないみたい。
超能力者じゃあるまいし。
すると、急にまふが座り込んだ。
『どうしたの？』
「……」
肩甲骨にキスが落とされる感覚があって、くすぐったかった。
『ま、まふ？…ひぁっ』
首筋にガブリと甘噛みをして、鏡越しに熱のこもった瞳が私の目をとらえた。
「A…すき…」
ギュッと手を回されてビクッと体が跳ねる。
「ごめんね、今日はやさしくできない」
翌日、私は立つことができませんでした。
*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･'･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･*
手伝うという建前で欲求不満なのかもw
かまってあげてねw(笑)
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作者名：ねねこ | 作成日時：2020年9月21日 2時
