ずっと、君の隣にいるよ

いろんな本音 ページ8

ウォズside
夕食を終えた私達は、最上階の部屋で、夜風を浴びていた。
『折角来てくれたんだし、1番良い部屋使いなさいな！』との、お義母様のご厚意で。

「ここ、二間あるけど、皆一緒でも良い？」

不意にAが、私達に問うた。
こちらでの寝間着であろう浴衣を身に着けて、ゆるりと振り返る姿が、堪らなく美しい。

「俺は良いけど…ウォズ、何かAと2人で話したい事、あるんじゃない？」
「そうよ。私達は隣で耳塞いで寝るから！」
「ウォズ、手を出したら許さんからな」

最近、(聡明たる我が魔王の策略によって)何かと2人になる機会が多い気がするのは、私だけであろうか。

「では、我が魔王のお言葉に甘えるとしよう」

3人にお休みを言い、2人切りになる。
どちらからも、何も話さない、もどかしい沈黙が続く。

「……ねぇ、ウォズ」

それを破ったのは、他でもないA。

「ん、何だい？」
「…さっきから……震え、止まらないの。止めて、くれない？」

声すら、いつもの君のそれで無い程、弱々しく震えていた。

「……どうしたら、止まる？」
「じゃあ……ぎゅーって、して欲しいな」
「…あぁ。おいで、A」

力なく寄りかかって来るAを、強く抱き留めた。
いつからか、私も震えていたようで。
君と私の体温が解け合う感覚に、不思議と安堵が押し寄せた。

「ん……ウォズも、震えてる。怖かった？」

Aに、優しく背中を撫でられる。
私は答える代わりに力を強め、小さく頷いた。

「今日、ウォズの本音聞けて、私、凄く幸せ」

と、唇に、柔らかな君のそれが重ねられた。
始めは触れるだけだったそれは、少しずつ、深くて、甘い物へと変わっていった。

Aに完全に主導権を握られた今、私にできるのは、止めどなく降り注ぐ熱い愛を、そっと瞳を閉じて、受け入れる事だけだった。

唇が離れた時、少々物足りなさを感じたが、言えば、きっと翌朝の私は、立つこともままならなくなるだろう。

「じゃ、今日はもう遅いし、寝よっか。ねぇ、また、ぎゅーってして？」

そんな事は露知らず、Aはにっこり笑って、私に甘えてくる。

「もちろんだよ。お休み、A」

その日は、驚く程良く眠れた。

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長らく放置していて済みませんでした！
この通り、元気ですので！

気負い過ぎ→←疲れた後の

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