ずっと、君の隣にいるよ

ずーっと宜しく[続きです] ページ41

「ハロウィンの仮装は、なかなか楽しかった」
「まさか二人揃って猫耳執事で来るとは思ってなかったよ」
「実は、猫耳は白ウォズの提案なんだ」
「そうだったんだ。白ウォズに感謝だね。あんなに可愛いウォズが見れたんだもの」
「…男に可愛いはどうかと思うが……」

と、話している間に、そろそろ午前零時。

3、2、1……

0。

「A、明けまし……」

言い欠けたウォズの唇を、人差し指で塞いだ。

「Happy birthday to you,
　Happy birthday to you!
　Happy birthday dear Woz,
　Happy birthday to you♪」

「明けまして、の前に！ 誕生日おめでとう、ウォズ！」

少し前、ソウゴから聞いてたんだ。
ウォズの誕生日が、今日だって事。

「まさか…これで？」
「うん」
「私の…誕生日を祝う為に？」
「そう」
「わざわざ混浴風呂まで開けて？」
「そうだねぇ」
「私に……おめでとうを言う為だけに…？」
「勿論。私からのサプライズ」

……と、彼の瞳から、大粒の涙がぼろぼろ零れ落ちた。
そのまま、顔を覆って泣き出してしまった。

「……祝われるのが、こんなに、嬉しいとは、思わなかった」
「私も、好きな人に最初におめでとうって言えるのが、こんなに嬉しいって、初めて知ったよ」

そっか、祝うって、こんな気持ちだったんだね。

「ウォズ、落ち着いた？」
「何とか、ね」

とか言って、まだウォズはぐずったままだった。

「改めて、明けましておめでとう」
「あぁ。今年も、宜しく」
「宜しく。ウォズさえ良ければ、来年も、再来年も、ずーっと宜しくできると嬉しいな」

半分泣き笑いのウォズと額をくっ付けて、笑い合った。

幸せと嬉し涙は、風邪や欠伸よりも数段移りやすい物らしい。

何にせよ、これからもよろしくね。

─━─━─━─━─
今年も、宜しくお願いします。
このお話が50話まで行ったら、(恐らく切りよく終われなさそうなので)もう一つ続編作る予定です。(何やってんだ此奴……)
あ、あと。ゼロワンの短編集やろうかやるまいか迷ってます。
近々アンケート出すかと思うので、お答え頂ければと思います。ぺこり。

御神籤は侮れない[初詣致しませう]→←この一年[年越し致しませう]

• 金　運: ★☆☆☆☆
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