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そういう私も、なかなかに ページ12

ウォズside
君は、一度私に抱き着くと、なかなか離してくれない。
機嫌が良い時も、悪い時も、甘えたい時も、泣きたい時も。

「ねぇウォズ、ぎゅーってしても良い?」

なんて聞いてきて、返答も待たず、ひしっと私を抱き締めて、君が良いと言うまで、ずっとこのままでいる。

「ん……A、流石に少し苦しいな」

やんわり、離すよう促すと、それを察してか、その瞳を潤ませて、しゅんと俯いてしまう。
ごめんね、と弱々しく謝って、私から離れようとする。
その姿は、本当に小さく見えて、私の胸を、容赦なく締め付ける。

私は、そんな彼女を自分の元へ引き寄せ、そっと口づけを落とす。
最初は、軽く触れるだけ。
何度も何度も繰り返して、Aがいやいやと顔を背け出したら、噛みつく様な、深い口づけに切り替える。
受け入れてくれた君は、私が舌を絡ますと、遠慮がちに絡め返してくる。

互いの吐息が熱く乱れ出した頃、唇を離すと、君はうっとりと蕩けた瞳で、じっと私を見詰める。
その愛らしさに堪えられなくて、今度は私の方から、君を抱き締める。
君は満足気に、またひしと私を抱き締めるのだ。

この繰り返し。
アップルパイの様な、甘く、暖かい時間。

「…ね、ウォズ。このまま寝たら怒る?」

こんなに可愛い催促が受けられるのも、私だけの特権。

「……全く、仕方ないな。今日だけだよ?」
「やったぁ♪ ありがと、ウォズ!」

程無くして、君が眠る。
その寝顔はまさに、幸せその物。
君の背を撫でると、私にまで、それはなだれ込んで来る。
じわりと、心が君の温度で満たされてゆく。


帰ってきた我が魔王ご一行は、私達に気づくなり、そっと足音を潜めた。

我が魔王が、するっとAの髪を愛おし気に撫で、優しく笑む。
それを不機嫌そうに嗜めるゲイツ君と、手持ちのタブレット端末でこっそり写真を撮っていたツクヨミ君。

彼らがいて、Aがいて、その中に私もいる。
そんな『ごく普通の日常』が、なかなかに愛おしかったりするのだ。

忘れないから→←だって、貴方が大好きだもの


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
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設定タグ:仮面ライダージオウ , ウォズ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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がぶ(プロフ) - 楽しみにしています!(*'▽'*) (2020年1月22日 6時) (レス) id: d64dad27b2 (このIDを非表示/違反報告)
文ーあやー(プロフ) - がぶさん» 了解しました! そろそろ続編に移行するので、そちらの方に出させて頂きます! (2020年1月22日 0時) (レス) id: 399d93520c (このIDを非表示/違反報告)
がぶ(プロフ) - ウォズと2人で出かけているとき、敵出現。で、少しピンチになり気味のウォズを庇おうとして夢主怪我。(擦り傷程度で)無茶をする夢主にウォズが説教して、少し言い合いになる。と言うのはどうでしょうか?注文多くてすみません。。。 (2020年1月21日 20時) (レス) id: d64dad27b2 (このIDを非表示/違反報告)
文ーあやー(プロフ) - がぶさん» 了解です! 遂にこのお話を書く時が…それで、お二人の喧嘩の原因って、一体どんな物なんでしょう……? (2020年1月20日 23時) (レス) id: 399d93520c (このIDを非表示/違反報告)
がぶ(プロフ) - はじめまして、がぶです!いつも作品読ませていただいてます!リクエストしたいんですが、、、。夢主ちゃんとウォズが少し喧嘩しちゃう感じの話が読みたいです! (2020年1月20日 10時) (レス) id: d64dad27b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文ーあやー | 作者ホームページ:http://fWi391Zg.com  
作成日時:2019年8月11日 17時

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