どん底 ページ25
仕事終わり 、誰も使っていない会議室のバルコニーで 、普段飲まないお酒を飲んで夜景を眺めながら考える 。
" A様 、もう深夜2時です 。 お酒はもう控えた方がよろしいかと 。 "
ジャービスが声をかけてくれた頃には 、いい具合にお酒が入っていた 。
A「 大丈夫 、 明日お休みだから 。 」
そう言ってまたお酒の瓶を開ける 。
トニー「 何をやってる 」
中から鍵をかけたはずの部屋の扉が開いて険しい顔のトニーが入ってきた 。
A「 トニー 、 こんばんわ 」
トニー「 何がこんばんわ 、だ 。 全く こんなに酒を飲み散らかして … 身体が冷えてるじゃないか 。 」
近付いてきたトニーは 、Aの肩に触れて驚いたようにそう言った 。
A「 1人で考えたくて 、ここにいたの 。 」
若干ふらつく身体を起こして部屋に入ると椅子に腰かけた 。
トニー「 いま何時だと思ってる 、とっくに家に帰って寝てる時間だろう 」
" こんな時間まで ずっとバルコニーにいたのか " と強い口調で叱る姿は まるで父親のようだった 。
時は遡り 、数時間前 。
A「 すきな 、 ひと 。 」
これで伝わると思っていたのに 、長い沈黙の後 バッキーは結局 " そうか " の一言で部屋を出て行ってしまったのだった 。
こんなに伝えても届かないのなら 、どうしたらいいのだろう 。 どん底に落とされたような気持ちになった 。
そして 、お酒に頼ろうと今に至っている 。
トニー「 それは全く酷い話だな 」
トニーは叱りながらも横に座り一緒にお酒を飲みながら今日あったことを聞いてくれた 。
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岡P(プロフ) - 初めて読ませて頂きました。切なさと、愛おしいさが合間って、胸がキュンとした素敵なお話しでした。更新、新作楽しみにしています。頑張って下さい。 (2019年10月4日 2時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m o k a | 作成日時:2019年8月31日 22時