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「あっ…あの、福良！」
「ん？」
「…誕生日、おめでとう」
少しうつむきがちに呟いた河村の耳は赤く染まっている。
「あ…そっか、誕生日だったね、今日」
「はぁ！？笑」
片眉をさげて笑う河村。
「あはは、やっと笑った。河村は笑っててよ」
「…ずるっ」
目を合わせてひとしきり笑ってから河村を抱きしめる。
少し長い河村の髪が首筋にあたって少しくすぐったい。
「あ…ちょっと、待ってて」
河村は急にソファから立って部屋の隅の鞄の中を探り始めた。
何かを後ろ手に隠して戻ってきた河村。
「はい、プレゼント」
渡してきたのは、なんだかよさげな小さい箱。
中にはリングが通されたチェーンネックレスが入っていた。
「すごい、ありがとう…」
「そんないいやつじゃないけど」
「ううん、嬉しい。ねぇねぇ、付けてよ」
「…仕方ないなぁ」
河村は俺の手からネックレスを受け取り、正面から俺の背後に手を伸ばす。
少しかがんだせいで、河村の首筋が視界に広がる。
相変わらず白いなぁ、なんて思っていると、普段はつけていないネックレスがYシャツの襟の隙間から除いていることに気づく。
「…よし、できた」
「河村、これって」
首筋のネックレスを指さすと、照れ臭そうに引っ張り出して、同じリングがついているのを見せてくれた。
「…まぁ一応、お揃いで」
「え、なにそれ…めっちゃうれしい！」
おもわず目の前のきゃしゃな体を抱きしめた。
「わわっ…」
耳に入ってきたのは、慌てた河村の声と、ぱさぱさと何かが落ちる音。
「ん、何の音？」
「あっ…いや、なんでもな…」
落ちたのはどうやら紙のようで、俺の手の届く範囲に落ちたのでひょいと拾い上げた。
「あ、ちょ…！」
「…てが、み？」
手に取ると、河村はあたふたと焦ったようなそぶりを見せてから、髪の毛をわしゃわしゃと掻いた。
「っ…あーもう！僕もう今日マジで決まんないじゃん！それは明日僕が帰ってから読んで！」
「えぇ…わ、わかった…」
予想していなかった河村の勢いに少したじろいでいると、河村は飲み物とってくる、と言って台所に入っていった。
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Azusa(プロフ) - 未夢さん» あっ…それいいですね( *´艸｀)書かせていただきます！リクエストありがとうございます！ (2020年7月25日 6時) (
レス) id: b3528607b0 (このIDを非表示/違反報告)
未夢(プロフ) - 初コメ失礼します。Azusaさんの作品好きでひっそりファンしてましたwリクエスト兼ハピエン好きの個人的な要望なんですけど、『運命なんて』のafter storyのafter storyとしてこうちゃん×河村さんで、こうちゃんが河村さんを好きって設定でお話書いて貰えませんか？ (2020年7月25日 0時) (レス) id: 0eb283414f (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - Azusaさん» ありがとうございます！！楽しみに待ってます！！ (2020年7月24日 22時) (レス) id: 94c5d844e4 (このIDを非表示/違反報告)
Azusa(プロフ) - みらいさん» コメントありがとうございます♪裏の方でリクエストをいただいたkwkm×ymmtも鋭意製作中ですので、少しお待ちください(*‘∀‘) (2020年7月23日 21時) (レス) id: b3528607b0 (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - リクエスト書いて頂き、ありがとうございます！！izwさん×ymmtさん最高でした(*´ `*) (2020年7月21日 17時) (レス) id: 94c5d844e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Azusa
| 作成日時：2020年6月4日 18時
