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しばらく歩いて着いたのは、家から少し離れた高台にある公園。
そこそこ長い階段を上らないといけないから、運動不足の身体には若干きついものがあった。
ここは、何度目かの一緒に遊んだ日、僕が福良に告白された場所。
仕事のミスが重なったりしたときはいつもここで頭を冷やす。
ちょっとした展望台からは、東京の街が見下ろせる。
郊外の山みたいに絶景ではないけど、普段から山登りとかをしない僕からしたら十分綺麗だった。
「……さむ」
ぶるっと身震いして少しその場に縮こまる。
もうすっかり春になったとはいえ、こうも日が暮れてしまうと部屋着のトレーナー一枚ではまだ肌寒い。
携帯も、財布も持ってこなかった。
一瞬だけ、帰りたいと思ってしまった。
でも、僕の無駄なプライドの高さがそれを邪魔する。
「ばかふくら…」
ベンチに座って膝を抱える。
『河村さ…俺が河村のこと好きだって言ったら、どうする？』
夜景を眺めているうちに目の前の景色があの日のものと重なる。
普段と違ってあまりにも自信のなさそうな態度に何だか笑えてきてしまって、思わず吹き出したっけ…
あの後、このベンチで抱きしめられた…
懐かしいな…あの温もり、今でも思い出せる。
そんなことを考えてたら、今の状況と比較して一層寒く感じた。
体だけじゃなく、心も冷え切ってきた。
「……ん？」
僕の脚になんだかふわっとしたものが当たる感覚がする。
「っ…！」
見れば、野良だろうか、茶色い毛の猫が脚にくっついていた。
慰めてくれるみたいに顔をすり寄せてくる。
「お前、人怖くないの？」
聞いて見ても反応はない。まぁ、当たり前だ。
きっとここに来る人がしょっちゅう餌をやってるせいで人慣れしてるんだろう。
恐る恐る頭に手を乗せると、気持ちよさそうにのどを鳴らして目を閉じた。
そのまま動かない。
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Azusa(プロフ) - 未夢さん» あっ…それいいですね( *´艸｀)書かせていただきます！リクエストありがとうございます！ (2020年7月25日 6時) (
レス) id: b3528607b0 (このIDを非表示/違反報告)
未夢(プロフ) - 初コメ失礼します。Azusaさんの作品好きでひっそりファンしてましたwリクエスト兼ハピエン好きの個人的な要望なんですけど、『運命なんて』のafter storyのafter storyとしてこうちゃん×河村さんで、こうちゃんが河村さんを好きって設定でお話書いて貰えませんか？ (2020年7月25日 0時) (レス) id: 0eb283414f (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - Azusaさん» ありがとうございます！！楽しみに待ってます！！ (2020年7月24日 22時) (レス) id: 94c5d844e4 (このIDを非表示/違反報告)
Azusa(プロフ) - みらいさん» コメントありがとうございます♪裏の方でリクエストをいただいたkwkm×ymmtも鋭意製作中ですので、少しお待ちください(*‘∀‘) (2020年7月23日 21時) (レス) id: b3528607b0 (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - リクエスト書いて頂き、ありがとうございます！！izwさん×ymmtさん最高でした(*´ `*) (2020年7月21日 17時) (レス) id: 94c5d844e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Azusa
| 作成日時：2020年6月4日 18時
