驚きの展開 ページ2
あまりの急な展開に彼女は思わぬ事を口走っていた。
『ショッピくんは！私のこと、好きなの？』
「……へっ？」
お互いは顔を見つめ、今の状況を理解しようとしている。
ふと、彼は顔を背けた。
『ご、ごめんショッピくん！えっと…………』
焦る彼女を見てこちらを向いた彼は微笑みながら伝えた。
「俺は好きっすよ、先輩のこと。」
その言葉を聞き、彼女は林檎の様に頬を真っ赤く染めた。
「なんなん、大声で。ついにお前ら付き合ったんか？」
『わっ、』
声を掛けて来たのはゾムという男。後ろには先程相談した男。
急に現れた事に対し驚いた彼女は目の前に居る二人の会話を聞く。
「なんでゾムさんここにいるんすか。」
「そりゃあ、あんな大きな声で告白されたら誰でも気になるやろ。
きっと他のやつらも部屋で聞いとったで。」
他の人にも聞こえていた。という事実に彼女はまた、赤く染まる。
「はぁ、先輩……大胆過ぎっすよ。」
『なっ、元は大先生が悪いんだから！』
「えっ俺!?」
大胆。彼女は自分にその言葉を向けられた事に対する恥ずかしさで大先生を売った。
(鬱先生なにやってんすか……)
目の前の彼は少し考え、再び呟いた。
「それで……先輩は俺の事どう思ってるんすか？」
先程の件について彼はあまり驚いてはいないようだ。
ただその言葉を発した後の彼の耳は、彼女と同じ真っ赤に染まっていた。
顔には出てないが内心彼は酷く緊張しているであろう。
結果次第では彼にはダメージが大きいから。
そして彼女はもごもごと話そうとしている。
『あ、えっと……私も、ショッピくんが好きです……！』
彼女はこれでもかという勇気を出して伝えた。
「はえー！やるやんA。」
「カップル成立か？お？お？」
気がつくと彼女達の周りには話を聞いていた仲間達が居た。
ざわついている中、彼は宣言をした。
「ってことなんで。これから皆さん、歩美には必要以上に近づかないでくださいね。」
彼の話を聞いた仲間たちは各々彼に茶々を入れる。
一方彼女はというと、手で顔を覆いながらとても恥ずかしがっていた。
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作者名：うぐいす。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/Azukimochi2
作成日時：2019年7月16日 16時
