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「……告白してもいいのかな…」
「え、なんで、しなよ」
「いやだって俺たち一応…ね…」
「あー…」
やっぱりみんな抱えてることは同じみたい。
俺だって、もちろん自分の仕事は好きだし誇りに思ってる。
けれどその仕事自体が自分たちの枷になるのが恋愛だ。
ゴシップはこわい。
世間のイメージだってあるから、なんでも自由には出来ないってわかってる。
だけど、それに立ち向かえないほど弱く育ったつもりはないのだ。
「いのちゃんにも言ったんだけどさぁ…」
「うん」
「始まる前に終わりのこと考えちゃだめだよ」
「うん…」
「それに、考えるなら、ふたり一緒じゃなきゃ」
だって寂しいでしょ、相手にそう思われてたら。
俺は寂しかったよ。
いのちゃんのことがすきで、好きすぎて不安になるくらい。
思い浮かべたその人は、俺に向けて笑ってくれているのに、いつまでも俺のものになろうとしてくれないから。
心をすべて俺にくれたらいいのに。
そんなこと思うのは我儘だろうか。
ネガティブな気持ちが襲ってきて、誤魔化すようにちびちび飲んでいたビールはいつの間にかなくなっていた。
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作者名:あずまる* | 作者ホームページ:http://ma-no homepage
作成日時:2018年1月22日 16時