Azalea〜２つの初恋〜 (ページ9)

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岩本side

いつものように部活に励んでいた俺は、グラウンドに向かってくるA先生に気づいた。

見にきてくれたんだって嬉しくなって、先生のところに行こうとすると、俺よりも先に先生に駆け寄っていく人がいた。

それが北山先生。

しかも、遠かったから何を話してるのかは聞こえなかったけど、北山先生がA先生の頭をポンポンと撫でていた。

A先生の顔は少し赤らんでいるようにも見えて、その時の二人の雰囲気位はまさにカップルのそれだった。

そしてまた別の日、部長に頼まれて、職員室に北山先生を呼びにいくと、職員室のドアのところに立って、中にいる先生と会話をしている北山先生がいた。

北「じゃあいつものとこってことね？」

「それで大丈夫です！」

北「OK！んじゃあ姫ちゃん、またあとでな！！」

そう言って職員室から出てきた北山先生。

俺はなぜか隠れてしまい、行き違ったと言うことにしてグラウンドに戻った。

照「ってことがあった。どう思う？」

大「え、宮田先生だけじゃなく、北山先生ともそんなに仲良いの！？」

照「そうっぽい。」

大「まじか…。どっちかと付き合ってるとか！？だったら俺立ち直れない！！」

照「そんなん俺だって！！」

亮「ねぇ、二人とも大丈夫？」

大「阿部ちゃーん！！」

忘れ物を取りに来たという阿部に、縋るような気持ちで聞いてみる。

照「阿部さ、A先生と宮田先生と北山先生のこと、なんか知んない？」

亮「ん？北山先生は姫川先生の大学時代の先輩で、宮田先生は姫川先生と同期だよ？」

照「だから仲良いってこと？てかなんで知ってんだよ。」

亮「あー、確かに仲良いよね！！え？知らなかったの？結構みんな知ってるよ？逆に何で知らなかったの？」

大「どっちかと付き合ってるとか…？」

亮「いや、そこまでは知らないけど…。」

じゃあもう行くねと言って教室を出ていく阿部。

俺と佐久間は何とも言えない気持ちで、勉強を再開した。