Azalea〜２つの初恋〜 (ページ8)

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佐久間side

あれは俺がアニ研のことで話したいことがあって宮田先生を探してた時だった。

「え！？うそでしょ！？」

少し先の教室から聞こえる声に俺は少しだけテンションが上がった。

だってそれはA先生の声だったから。

好きな人の声を間違えるわけがないし、俺はA先生とちょっと話せるかな？と思ってその教室に近付いて気付いた。

その教室が宮田先生のクラスの教室だってこと。

それに、そこにいるのはA先生だけじゃないってことにも気付いた。

宮「本当だって！」

「もー、宮っち嘘ばっか言ってー！」

宮「嘘じゃないんだって！！これは本当！！ほらこれ見て？」

こっそり教室に近付いて、そっと中を覗いてみると、宮田先生が持ってるスマホを覗き込むA先生。

二人はこちらに背を向けているから俺には気づかない。

「わ、本当だ！」

宮「ほら！ね？言ったじゃん！」

スマホから顔を上げて宮田先生とA先生は笑い合う。

その二人の距離はすごく近かった。

「宮っちすごいじゃん！」

そう言って宮田先生の腕を軽く叩くA先生。

さっきも思ったけど、宮田先生のこと宮っちって…？

え、仲良すぎない？

そして衝撃を受けすぎて動けない俺の耳に、さらに衝撃を与える言葉が飛び込んできた。

宮「でしょ？今回は俺の勝ち！姫の負けだよん！」

！？！？

衝撃のあまり俺はその場を離れ、廊下を早歩きで移動しながら今見たことを思い出していた。

姫？え、宮田先生、A先生のこと姫って言った？

宮っちと姫？お互い愛称で呼び合ってんの？？

嘘だろ？

まさか？

まさかだよな？

A先生と宮田先生ってもしかして…？

大「ってことがあったんだ。」

照「まじ？…でもさ、俺も実は気になることがあって…。」

俺の話を聞いて信じられない、と言う表情をした照が、少し表情を曇らせて言った。