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岩本side
あの日、放課後に二階堂先生と睨み合った後、バッチバチにやり合った…なんてことはなく、反抗的に睨みつける俺を見て笑い、面白いとか言って去っていった。
そして、二階堂先生はあれだけ俺たちを煽ったくせに、その後は全くそんなことを言わなくなり、とても真面目に実習をこなしていて、気づけば三週間が経ち、教育実習は終わった。
最後に…と俺と佐久間のところへやってきた。
二「Aに変な虫がつかないように頼んだぞ。」
照「言われなくても。」
二「相変わらず反抗的だな。ま、ライバルはそれくらいの方がいっか！じゃあな！」
そう言って笑って学校を去った二階堂先生。
大「なんか…思ってたより嫌な人じゃなかったね。」
照「まぁ…。」
亮「結局、二階堂先生も大人だってことだね。」
大「おぉ！阿部ちゃん！いつの間に！？」
亮「いや、さっきからいたわ！」
そんな二人のやりとりを見ながら、これからまた頑張ってA先生との距離縮めねーと…と考えていると、ちょうどA先生が来た。
「あ！いたいた！」
笑顔でそう言うA先生にドキッとする。
まさか俺を探して…？
大「A先生！俺のこと探してた！？」
調子の良い佐久間はすぐに反応し、ニコニコとそう言う。
いや、俺だろ。と思った瞬間、佐久間の言葉をサラッと否定するA先生の声が聞こえた。
「あ、ごめんね、佐久間くんじゃなくて阿部くんを探してたんだ。」
亮「え、俺っすか？」
「うん。学級委員長にお願いしたいことがあってね？今ちょっと良いかな？」
亮「はい、大丈夫です。」
「じゃあ阿部くん借りていくね？」
照「A先生、今日部活は？」
「ごめんね、今日は行けそうにないかな…。怪我しないように気をつけて頑張ってね！」
そう言ってニコッと笑うA先生は可愛いし、頑張っての言葉は嬉しいけど、なんかショック。
しかも阿部がニコニコしながらじゃあ行ってくるねとか言って嬉しそうだし。
照「なぁ佐久間、阿部ってA先生のこと好きとかないよな？」
大「え、大丈夫っしょ！阿部ちゃんは俺らをからかってるだけじゃない？」
照「なら良いけど…。」
大「阿部ちゃんまでライバルとかマジ無理だよね。」
それな。と思い頷いておく。
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作者名：柊李 | 作成日時：2021年11月7日 22時
