Azalea〜２つの初恋〜 (ページ21)

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阿部side

翌日、昨日のことを二人に話す。

亮「ってことで、二階堂先生と姫川先生は付き合ってるわけではないみたいだよ。」

大「え、でも幼馴染なの！？」

照「マジかよ…そんなんありかよ…。」

亮「まぁ…ガキにはやんねーよ、なんて言うくらいだから、二階堂先生は姫川先生のことが好きなのかもね。」

照「かも、ってか絶対そうじゃん…。」

大「え！？え！？どうしよう！！そんなの大人の二階堂先生がA先生に猛アタックして、A先生が二階堂先生のになっちゃったら！！」

姫川先生は二階堂先生をそんなふうに見たことはないとはっきり言っていたし、今すぐどうこうなるとは考えにくいけど、男女の仲なんて、いつ何がきっかけで変わるかわからないしな…。

佐久間と照が不安になるのもわかる。

だって二階堂先生は相変わらず姫川先生と仲良くしているし、女子生徒からキャーキャー言われるくらいイケメンだ。
そしてちょっとやんちゃっぽさの残るその雰囲気と弟のような可愛らしさも全面に出してくる。

なかなかの強敵だね、やっぱり。

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佐久間side

阿部ちゃんの話を聞いて、俺も照も焦った。

でも、俺たちには俺たちにしかできないことがあるよな、と言うことで、気持ちを持ち直し、放課後に先生と話そうとA先生を教室に引き留めた。

今日のあの授業が難しかったとか、体育でやったバスケが難しいとか、そんななんでもない話。

俺と照の話を聞いて優しく笑ってくれる先生に癒されていたのも束の間、二階堂先生がA先生を探しにきた。

そのまま四人で少し話したけど、照の顔はわかりやすく曇ったし、俺のテンションはわかりやすく下がっていた。

すると次は宮田先生がA先生を探しにきて、A先生は宮田先生と職員室へ戻っていってしまった。

教室に残ったのは俺と、照と二階堂先生。

二「お前ら、佐久間と岩本だっけ？Aのこと好きみたいだけど、やんねーからな。」

3人だけになってすぐ、挑発的にそう言ってきた二階堂先生に俺はなんて返そうかと思ってしまったが、照はじっと二階堂先生を見て同じくらい挑発的に言い返した。

照「A先生は二階堂先生のではないですよね？」

二「ふーん？なかなか言うじゃん。」

照「本当のことを言っただけです。」

まさに一触即発。

照がこんな怖い顔すんの、久々に見た。