恋、諦めました(緑) (ページ2)

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「ね、A」

「ん？」

「このあと暇？」

「暇だけど…なに、一緒に飲みに行けって？」

だいたい小夏がこういう時は飲みに行くとか

悩み相談とか、そんなことだ

「それが違うんだなぁ」

ニヤニヤと何か企んでいるような顔

「珍しいね、何かあったんでしょ」

「まあまあ。とにかく一緒に来てくれる？」

手を引かれる

恋人でもできたのかな？

そんなことを思いながら

お疲れ様ですと声をかけ、会社を出た

＊

＊

＊

「まってまって。どういうこと？」

「どういうことって…見たまんまよ。」

連れてこられた場所は

今朝行くわけがないと心の中で誓ったあの場所

『∞』というホストクラブ

「さ、行こ！」

なんの説明もなしに連れていこうとする小夏を引き止めた

「な、なんで？小夏ってこんなところ行く人だっけ？」

「そうだったんだけどさ…まあ、いろいろあって、もうここの常連だよ私」

「え、聞いてないよ！」

「だって話したら行くのやめろとか言うでしょ？」

確かに、私だったら言うかもしれない

「じゃあさ、なんで私も一緒に連れてきたの？」