学園の女王様3 (ページ21)

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ＮＯside

A「着替えながら聞いてね。まず、翠が学園に潜入して私達に常に情報を伝える」

翠「これを耳にはめてください」

岬「…なに？これ」

翠「分かりやすく言うなれば…小型カメラ・盗聴器・発信機等が付いた通信機です」

翠は淡々と答え、全員に手渡ししていった。

全員の耳には翠の渡したものが付いており、手元には時計が1つずつあった。

翠「これは耳の機械の…電話でいうダイヤルと一緒です。ガラスの中心を押すと、A様に、1を押すと私に、2薮様、3髙木様、4伊野尾様、5八乙女様、6有岡様、7岡本様、8山田様、9中島様、10知念様、11安堂様。今言った番号の上のガラスを2回押すと繋がります」

何やら機器を準備している翠が「あぁ、そうでした」と振り返った。

翠「複数人選ぶことは可能ですので。その場合1回ずつ押したあとにガラスの周りの金属を1周回してください。全員に伝えたい場合はガラスの表面を爪で3回叩いてください」

Aと翠以外は着替える手を止めて使用方法を確認しています。

翠「…よし、準備完了」

A「ありがとう」

Aは翠の準備した機器の前に座りながら時計を装着している。

翠とAがアイコンタクトをして頷き合うと翠が赤色のボタンを人差し指で押した。

機械的な音が鳴り終えたすぐ後にけたたましい音が屋敷内に鳴り響く。

マイクのスイッチを入れると息を吸い込んだ。

A「北条家の全使用人及び、北条に告ぐ。我々JUMPは今から学園を乗っ取った宇佐美アリスを潰しに行く。麻友美さんはすぐに私の部屋へ、他の者は緊急事態発生時の対処を行え。以上」

山田「…A？」

知念「耳が…！」

雷が鳴るよりも大きな音が鳴った事に驚いたJUMPの皆は耳を押さえている。

A「ごめんごめん。皆は初めてだったね」

Aは申し訳なさそうにしてから椅子から立ち上がった。

そして机の上に学園の図を置いて全員を集合させた。

麻友美「失礼します」

麻友美も加わり、学園奪還の作戦を立てる。

A「____以上。皆理解はできた？」

全員が静かに頷く。

A「…OK。入ってきて！」

Aが合図をすると大量の荷物を持った使用人が入ってきた。

蓋を開けると小型銃、ナイフ、煙玉、薬品の入った瓶等が入っていた。

A「この中から数個選んで。この服には隠し場所があるから」

全員の喉がゴクリと鳴る。