20話 ページ20
転校してきて一ヶ月が経った頃だった
「唯斗くん！付き合ってください」
「ごめんなさい」
唯斗がすっかり学園に馴染み
“スイーツ王子”と対等なくらいにまで人気が出た
甘いマスクとその性格からだ
私はと言うと女子にハブられほぼぼっち状態
唯斗が近くにいるのが救いであった
でもしょうがないのだ
スイーツ王子と呼ばれる3人に加えて唯斗までもが
私の友達だから
「七瀬ちゃん、この和菓子どうかな」
「うん！美味しい流石だね安堂くん」
教室で安堂くん自信作の和菓子を堪能していた時だった
「ぶりっ子」
すれ違いざまに静かに言われたのだ
安堂くんには聞こえてないみたい
和菓子について楽しそうに私に語っている
この安堂くんもスイーツ王子の1人であり
多くの想いを寄せる人達がいる
その人達の中で私は急にきた外敵だろう
クスクス笑い声がどことなく聞こえる
自分のことを笑われているみたいで
気持ちが悪い
「ねえ、葉月サン
ちょっといいかしら」
久しぶりに女子に呼ばれた
私は安堂くんの言葉を聞き終わるとすぐにそちらへ向かう
ここにいる女子の顔色は不気味なくらいに明るかった
不気味なくらいに
「ねえ葉月サン？
うちらスイーツ王子の事も唯斗クンの事も大好きなんだよね」
「そうなんだ！
カッコイイもんね」
「葉月サンは誰が好きなの？」
「うーん友達だから皆好きかも」
「欲張り」
ぼそっとでも確かに聞こえた
それから彼女達の顔色はみるみるうちに変化して言った
とてもさっきまで笑顔であった女子の姿はない
「あのさうちらはそういうんじゃなくて
普通に好きなわけだからさ
舞踏会、出ないでね？」
「舞踏会？」
全く知らない単語が出てきた
彼女達は私の返答に小さなわらいごえをたてた
「舞踏会も知らないんだあ
教えてあげる
舞踏会っていうのはね
この学園主催のパーティ
男女ペアで参加してスイーツを作るの」
「それがなんで舞踏会なの？」
「最後にペアで踊るのよ
そのスイーツを作った意味が伝わるような
ダンスをね
だから私たちは舞踏会って呼んでいるの」
語っている間の彼女達の瞳はまさに恋焦がれる少女の瞳
私の持っていないものだ
好きな人は〇〇くん！
なんてはっきり言えるような人はいないし
欲しくもないと思ってる
「私、舞踏会出ないよ」
続く (更新停止中)
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綾鷹(プロフ) - 玖蘭零☆さん» ご指摘ありがとうございます！ (2017年11月13日 1時) (
レス) id: 6b88b77acb (このIDを非表示/違反報告)
玖蘭零☆(プロフ) - 夢色パティシエール懐かしいっす！！！ オリジナルフラグは外してくださいね〜！！ 編集画面のところで下に下がると｢■実在人物・団体・キャラクター、不使用のオリジナルコンテンツである｣という項目があるのでそこのチェックを外せば大丈夫ですので (2017年11月13日 0時) (レス) id: 449d26bdad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2017年11月13日 0時
