19話 ページ19
皆はもう制作に取り掛かっていた
私も早足に自分の調理代へと向かう
「絶対洋菓子だ」
「和菓子に決まってるでしょ！」
調理代では2人が鬼の形相で睨み合っていた
いつもの2人とは想像がつかない程にだ
「ちょっと二人共！
七瀬ちゃん来たよ」
「おう七瀬
お前洋菓子だよな」
「七瀬は和菓子の方が好きだよね？」
正直どちらでも構わない
がどちらかを選んだらどちらかが傷つく
選択肢の多い問題は嫌いだ選択肢の無いものも嫌いだ
「どっちも作れば」
だからどちらも選ばない
選択肢なんて自分で作りたい
2人は私の答えを聞くとすぐに納得してくれた
4人もいるのだから2人ずつに別れればすぐに出来るはず
「じゃあ俺と七瀬でチョコレート
お前と天野で和菓子な？」
「なんで俺がこの
じゃなくてよろしくねイチゴちゃん？」
彼が言いかけていた言葉
本人が聞いたらとても悲しむから
私は彼を強く睨んだ
言わないでそんな事
「俺がテンパリングをするから
七瀬は生地を頼む」
「わかった」
私は大きなボウルに
気持ちと材料を詰めた
吐き出せない自分の汚い部分と一緒に
焼きあがった生地はとても綺麗だった
自分の気持ちが綺麗に隠れて見えない
「七瀬、好きなフルーツ１個持ってこい」
私が生地をじっと見てると
横から艶のあるチョコレートが入ったボウルを持った
真が私に言う
材料の乗った台を見るとまだたくさんのフルーツが乗っかっていた
オレンジ、ブドウ、リンゴ、イチゴ
私は迷いなくブドウを選んだ
吸い込まれそうな丸く大きな深い紫
皮を剥いたら宝石が眠っている
「ブドウか良いな」
真はブドウの皮を剥いて宝石を
出来上がったチョコレートケーキに乗せる
チョコレートに1層眩い光さえも見えてきそうだ
「そっちはどうだ」
和菓子チームの方を見ると
丁度ねりきりの花が出来ていた
どちらも作ろうなんて言ったがべースはこちらのケーキだ
宝石の上に花冠を乗せて
Sグループのケーキは出来上がった
「先生Sグループ完成しました」
真が先生を呼ぶ
もちろん評価はとても良いものだった
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綾鷹(プロフ) - 玖蘭零☆さん» ご指摘ありがとうございます！ (2017年11月13日 1時) (
レス) id: 6b88b77acb (このIDを非表示/違反報告)
玖蘭零☆(プロフ) - 夢色パティシエール懐かしいっす！！！ オリジナルフラグは外してくださいね〜！！ 編集画面のところで下に下がると｢■実在人物・団体・キャラクター、不使用のオリジナルコンテンツである｣という項目があるのでそこのチェックを外せば大丈夫ですので (2017年11月13日 0時) (レス) id: 449d26bdad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2017年11月13日 0時
