兄さん、殴っていいですか？

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えりなside



へぇー、まだ残っていたのね



幸平「神白サンキュー、このままだったら試験やらずに落とされるところだったわ」


えりな「貴女達……本当にやる気？辞退するなら今の内に」


貴女「あっ、幸平は知らないけど私は絶対に辞退しません」



この子は絶対に受ける気なのね

私のことを知っているのかしら？



えりな「もう一度聞くわよ。本当に受ける気なの？」


幸平「え？だって………美味いって言わせればいいんだろ？受けるよ、もちろん」



幸平 創真

実家は定食屋の経営

見るからに二流の料理人………私の高貴さが分からないのね

野良犬に宝石の価値が分からないように



えりな「そこまで言うなら味わってさしあげるわ。料理業界底辺の味をね！」


貴女「さぁーて！何を作ろうかな」



神白 A

実家は一般家庭

料理とは無縁みたいね

どうして遠月学園に編入しようとしたのかしら

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貴女side



調理開始から約10分

やっと肝心の卵に手を出したけど…………完成形が全く見えない

それにご飯を炊いてる土鍋の隣で、ずっと火をかけてる鍋の中身は何？



えりな「幸平くん、作る品はいったい何？」


幸平「えっ！？ここまで見てまだ分かんねーのかよ？」



はい！

全然わからないです！



えりな「今すぐ不合格にするわよ！？いいこと……私の舌に見合う料理を作るつもりがあるのかって聞いてるのよ！」


幸平「いいぜ………教えてやる。俺の作る料理は【食事処ゆきひら 裏メニュー その8】」



裏メニュー………どれだけあるんだろう？

ちょっと気になるな



幸平「ふりかけご飯！！」



ふりかけ………ご飯……？

そういえば最近は食べてないな



えりな「ふざけないで！やはり、底辺の料理人ね。とんだ時間の無駄使いだったわ」


幸平「もちろん、ただのふりかけご飯じゃねーよ。俺が作るのは『化ける』ふりかけご飯だ」



もうそろそろで料理が完成するのかな？

私も作らないとね

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