私のこと､好きになってよ…〜胸が鳴るのは君のせい〜 (ページ8)

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Aside

緑深い山の中を､北見大学附属高校の生徒たちを乗せた3台の貸切バスが走っていく

オリエンテーションキャンプ…略してオリキャンは生徒同士のカップルにとってはオフィシャルな野外外泊デート

片思いの非リア充たちにとっては､残りの1年が天国となるか地獄となるかの一大告白チャンスの場となる

学校からおよそ2時間ほどバスに揺られ､キャンプ場に到着した

まず先生たちがバスを降り､その後に実行委員の私が行く

A｢宿舎はあっちでーす！班ごとに分かれて移動してね〜｣

つかさ｢各自忘れ物の無いように！｣

つかさも手伝ってくれる

その時…駐車場から宿舎のコテージに歩いていく男子生徒の群れが急に立ち止まって騒ぎだした

モブ｢あれ誰！？｣

モブ｢うわ､めっちゃ可愛いじゃん！｣

お嬢様女子校と人目でわかる清楚な白いセーラー服を着た女の子が向こうから歩いてくる

男子が騒ぐのも頷ける儚げな美少女だ

彼女は男子生徒たちの顔を､小首を傾げて1人ずつ覗き込むようにしてみていく

どうやら誰かを探しているらしい

目が悪いうえにメガネは鞄の中っていう状況で顔が全く見えないが…多分美少女であろう

A｢そこ！止まらないで移動して〜！｣

つかさ｢移動！移動してー！｣

その時…彼女がパッと笑顔になり､隼人に駆け寄っていった

麻友｢附属もここでキャンプだったんだね｣

隼人は戸惑っている様子ながらも…返事をしていた

有馬｢あそこにAもいんぞ｣

麻友｢あとで話しかけに行くね｣
　｢あ､葉っぱついてるよ､隼人くん｣

あ〜あれは麻友だったのか

麻友が萌え袖で隼人のカバンを指差す

かわいいなおい

でも…その2人をもう見たくなくて逃げてしまった…つかさごめん…