吸血姫は眠りを知らない1 ページ2
皆が起床する時間より少し早くに、Aの目は覚めた。
昨晩、弟が産まれたワクワク感でいつもより早く起きてしまった。出産に立ち会うのが無理なのは分かるけど、顔を見るぐらいも許してくれないなんてとんだケチだ。
「でも、こっそり行けば良いもんね」
Aはベットからするりと抜け、ネグリジェから白のシンプルなワンピースに着替えると、自身の身長の四倍はある扉を音を立てないように開いた。
ベアトリクスは弟と自室で共に就寝している。コーデリアであったら、子供の昼泣きを嫌い別の部屋に赤ちゃんを寝かせていたことだろう。
「あっ、そうだ。瞬間移動すれば良いんだった」
部屋から一歩足を出したところでAは瞬間移動でベアトリクスの部屋に向かう。
「うわぁ、可愛い。お猿さんみたい」
すやすやと寝息を立てながら眠る弟に触れようと手を伸ばしたが、消毒をしていなかった事を思い出し手を引っ込めた。仮にもヴァンパイアの子であるこの子がそんな事で病気になるとは思ってはいないが、気分的に消毒は必要な感じがする。
「ん、」
「......っ、」
ベアトリクスが身動ぎをしたのを感じ、これ以上この場に留まっていたら危険だと瞬間移動で自室に戻る。未だに活発に動く心臓に指先で触れ、ベットに倒れ込む。
「可愛かったけど、怖かったぁ」
▲▽▲
あれから数年の月日が経ち、私には六人の可愛い弟ができた。
次こそは妹、次こそは妹、そう心の中で暗示を繰り返すこと４回。見事に全員男というね。時期当主候補ばんざーい！(棒)
「まあ、可愛いから良いっちゃ良いんだけど......」
現在シュウが7歳、レイジが6歳、アヤトが5歳、カナトが5歳、ライトが5歳、スバルが4歳である。因みにAは14歳で逆巻家の長女。
「姉さん！勉強教えて！」
片手に参考書を持ち、駆け足でこちらに向かって走ってくるのアヤトが見えた。
「はぁい。お勉強ね？」
Aは「はぁい」の後にハートが付きそうな程デレデレの顔と声で両手を開きアヤトを胸元に招き入れた。恐らくコーデリアの厳しい躾から逃げて来たのだろう。私にも逆巻家の長女としてそれなりの教育はされている。アヤトに勉強を教えるという名目で部屋に招き入れることがあった。コーデリアにもAに母が居ないことから、敵意は向けられていない。
「お父様のことが好き過ぎるのも考えものだよ......」
「姉さん、何か言った？」
「ううん、何でもないよ」
意識を目の前の可愛い弟へと戻した。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月17日 21時) (
レス) @page7 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - 続きが気になります！更新楽しみにしてます！ (2021年2月13日 3時) (レス) id: 2d9e53b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
*SSU* - つ・づ・き・が・た・の・し・み♪ (2020年4月28日 10時) (レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆた - つづき楽しみにしてます！ (2020年3月8日 10時) (レス) id: 6c85c6c733 (このIDを非表示/違反報告)
神 - わぁー！ 返信ありがとうございます。応援しています！ (2019年10月10日 21時) (レス) id: 090390c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜蘭 | 作成日時：2019年5月15日 19時
