悪魔度3％ ページ4
「あれ？シエルって甘い物好きだったかしら？」
頭に『？』マークを沢山乗せながら、リジーが不思議そうに問う。
「あら？シエルは甘い物、苦手だったかしら？」
＿＿ねぇ、
「いや、甘い物は好きだ」
そう言って私に不敵な笑みを向けてくるノエル。どうやら開き直った見たいだ。
つくづく変わったと思う、魂は良くなっていても性格は悪くなって帰ってきたのは頂けないが。
「あらそう、良かったわ。」
「っ、！」
お返しに私も不敵な笑みをノエルにプレゼントしておいた。
とは言っても、リジーには見られない角度で少しだけだけど
(それにしても、先程からずっとノエルの連れてきた執事が薄ら笑いを浮かべながら微動だにしないのが少し......いえ、大分不気味だわ)
先程の再会の時も足音は確かに一人分だけだった筈だし、服だってノエルは洗練された綺麗な服に身を包んでいて、執事も仕立ての良さそうな燕尾服を着ている。
少なくともノエルが帰ってきた事を知っているのは、ここに居る私達だけだと言う事実は私達が何も知らされて無いこの時点で決まりだとして。
それに、仮にも伯爵の地位にいるノエルが帰ってきたとあらば騒ぎになるのは確実だし
＿＿どうしてノエルの身体に傷一つ無いのか、
＿＿何処で身だしなみを整える事が出来たのか、不可解な点が多すぎる。
"実はそれ程までに過酷な状況化では無かった”
と言う可能性も少しだけ考えたけど、これはノエルの魂の凄まじい変化で裏付けられてるので直ぐに頭から排除された。
── ─...だとしたらっ、
瞬間、私の中で有り得ない発想が浮かび上がる。
(いや、でもそんな御伽噺のようなこと......っ、
そこまで考えを巡らせた時点である事に気付いた。
＿＿有り得ない事なら私にも起きているじゃない。
魂を見ることが出来る瞳持ち、明らかに人間の物では無い本能持って産まれた私を、有り得ないと呼ぶ以外に何があると言うのか。
そこで私の中の何かが、ふっ切れたような気がした。
なら、暴いて上げる......っ、あなた達の『正体』を
ノエル達の正体を暴いたその先に、私自身の正体への道が微かにでも開ければいいと言う少しの期待と。踏み込んではいけない領域に既に片足を踏み込んでいるこの状況への恐怖を胸に秘め、密かに心に誓った。
例え暴かれた私の正体が残酷な物だったとしても。
▽▲▽
次話からアニメ沿いで進めていきます。p.s.作者
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです！続きが気になります。応援してます！！ (2019年8月12日 12時) (
レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
桜蘭(プロフ) - カレンさん» カレン様感想ありがとうございます。面白という言葉は何よりも嬉しいです。続きを期待してくださる読者様が居ると思うだけでエタり防止になります！ (2019年5月26日 11時) (レス) id: c765aa0ae8 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - めっちゃ面白いです！続きが凄く気になります！ (2019年5月25日 19時) (レス) id: 888a8c406f (このIDを非表示/違反報告)
桜蘭(プロフ) - 架印�靴気�» 架印�畦祐響曚△蠅�とうございます。誤字報告、直させていただきました。作者にも把握しきれていない誤字脱字があるなか、このように報告して下さるのは有り難いです。 (2019年3月29日 18時) (レス) id: c765aa0ae8 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 悪魔度３％ 服装に関する描写があるので、“洗脳”ではなく“洗練”ではないかと。 (2019年3月28日 23時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜蘭 | 作成日時：2018年8月30日 20時
