悪魔度2％ ページ3
あの後、私の「兎に角、シエルもその執事も一旦我が屋敷にいらっしゃい」と言う言葉で私達が乗ってきた馬車に二人も乗せ四人で屋敷に向かった。
何故私がノエルの事をシエルと呼んだかだが、今のノエルの魂は芯が通っており魂を喰らうことの出来ぬ身体を持つこの身でも、思わず無い手を伸ばしてしまう程に魅力的だ。
眼帯をしているので左目しか見えないものの、その目には"覚悟”と言う色がはっきりと見える。結局何が言いたのかと言うと、彼の覚悟や芯の通っている魂の根源には彼が自身をシエルと名乗る事についての理由も含まれているのかもしれないから。
もしここで私が彼の事をノエルと呼んでしまったら彼の覚悟が少しでも緩いでしまうかもしれない、そう思ったからに過ぎない。
きっとここまでの覚悟の色を灯した目をした人間が、これ式のことで覚悟を緩ます事などありえないと分かっていながらも、それでもどうしても......、
「はっ.....、」
一人自傷的な笑みを零す。
色々なこじつけをしているが結局怖いだけではないか、他者の運命に関わってしまう事が。
(運命......ねぇ...？)
馬車に取り付けられているカーテンの隙間から見える少し曇った空を見て考える。
では、この眼を持って生まれる事も運命だったと言うのだろうか。だとしたら何と救われようのない運命だろう。救われるなどこの世に生まれ落ちた瞬間からないにも等しいのだから。
この時、愚かにも私は自身に向けられる二組の視線に気付けなかった。
「＿＿＿さま、お姉様！」
「っ、なにかしら？」
「もう！折角シエルが帰ってきてくれたんだから外ばかり見てちゃダメじゃない！」
「ええ、そうね。でも話なら屋敷に戻ってからでも聞けるでしょう？」
「そ、それはそうだけど......でもっ！」
「別に構わない。」
ノエルは興味無さげに此方に目線だけを寄越して言った。
「シエルが良いなら良いけど...」
ああ、ここでリジーが折れるのも運命だったのだろうか。だとしたら運命とは何なのだろうか、そして何故私はこんなにも他者の運命に関わるのを恐れているのだろうか。
そんな自問自答は、今は意味をなさない。だったら＿＿＿
「ありがとう、お礼に屋敷に戻ったら甘くて美味しいお菓子を沢山用意してあげるから楽しみにしてなさいね。
「っ、！？」
そうね驚くのも無理ないわ......だって、甘い物が好きなのは紛れも無く
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人形師(プロフ) - 凄く面白いです！続きが気になります。応援してます！！ (2019年8月12日 12時) (
レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
桜蘭(プロフ) - カレンさん» カレン様感想ありがとうございます。面白という言葉は何よりも嬉しいです。続きを期待してくださる読者様が居ると思うだけでエタり防止になります！ (2019年5月26日 11時) (レス) id: c765aa0ae8 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - めっちゃ面白いです！続きが凄く気になります！ (2019年5月25日 19時) (レス) id: 888a8c406f (このIDを非表示/違反報告)
桜蘭(プロフ) - 架印�靴気�» 架印�畦祐響曚△蠅�とうございます。誤字報告、直させていただきました。作者にも把握しきれていない誤字脱字があるなか、このように報告して下さるのは有り難いです。 (2019年3月29日 18時) (レス) id: c765aa0ae8 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 悪魔度３％ 服装に関する描写があるので、“洗脳”ではなく“洗練”ではないかと。 (2019年3月28日 23時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜蘭 | 作成日時：2018年8月30日 20時
