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水をちびちび飲む私とぼーっとしながらイチゴ煮オレを飲む赤羽君との間に会話はなかったが、その沈黙は経験したことがないほど自然で、ここが外で、近くに人がいるにも関わら?名前)乙い�襲ってくる。この状況で眠くなるなんて、珍し過ぎる。と考えていると、隣からズコッと音がして、赤羽君が立ち上がる�
「じゃ、俺は部屋に戻るね。青柳さんもなるべく早く戻りなよ」
そう言って紙パックをゴミ箱へ捨て歩き出すが、ふと思い立ったように立ち止まりこちらを向いて、
「あと、名前で呼んでよね、A」
少し微笑んでそういう彼は、本当に美形だと思う。いつもの人を小馬鹿にしたような笑顔でも、何かを企んでるような笑顔でもない純粋な微笑みは慣れていなくて柄にもなく戸惑う。多分、ちょっと顔赤い。
「え、あ、うん。おやすみ、カルマ」
「ん、おやすみ」
最後に名前を呼んだのがお気に召したらしい彼はニコッと笑ってから、今度こそ背を向けて歩き出す。その背中は、どこか嬉しそうだった。
続く
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作成日時：2020年10月11日 0時
