No.36 ページ36
-----〜マスタング side〜
突然かかってきた電話に、私は受話器を手に取り応答した。
マスタング「はい。」
『ロイ・マスタング大佐ですか?』
マスタング「ああ。」
『ただいま、殉職されたマース・ヒューズ准将の奥様のグレイシアさんがいらっしゃって、大佐にお会いしたいとのことですが…』
マスタング「グレイシアさんが?」
『ええ。娘さんとご一緒に。』
マスタング「そうか。通してくれ。」
『わかりました。それでは。』
電話を切ると、中尉が何事かとこちらを見ていた。
マスタング「グレイシアさんとエリシアちゃんがこちらに来ているそうだ。」
エド「へー!」
アル「グレイシアさんたちが?」
リザ「珍しいですね。」
マスタング「ああ。そうだな。」
こちらからたまに様子を見に行くことは会っても、彼女からこちらへ来ることはほとんどなかった。
……なにかあったのだろうか。
マスタング「おい、エルリック兄弟。テーブルの上を片付けろ。」
私はそう言いながら立ち上がり、隣の部屋へと向かった。
-----ガチャ
扉を開けると、ブレダ少尉、ファルマン准尉、フュリー曹長は各々のデスクでの業務の手を止め、こちらを視線を向けた。
フュリー「大佐、どうかしましたか?」
マスタング「ああ、今からグレイシアさんたちが来るそうだ。来たら、こちらの部屋へ案内してくれ。」
フュリー「かしこまりました!」
マスタング「ありがとう。」
私は再び中尉と兄弟たちがいる部屋に戻り、自分のデスクへと席に着いた。
デスクの上の資料は、すでに中尉によって綺麗に片づけられていた。
マスタング「さすがだな、中尉。」
リザ「いえ。」
エルリック兄弟たちに目を向けると、テーブルにアメストリス国の地図を広げ、何やら話し合っていた。
マスタング「何をしている。」
エド「いやー、昨日のアイツ、逃げるならどこに逃げっかなーって思ってよ。」
アル「もし不法入国者なら、あの怪我でもきっと病院には行けないでしょ。」
マスタング「…なるほど。」
エド「となると、どこかに身を隠してる可能性の方が高いな。」
リザ「仲間がいないとも限らないわ。」
マスタング「もしくは、一般市民を人質にとり、身を潜めているか。」
エド「大佐の考えはいちいちおっかねぇんだよ!なぁ、アル?」
アル「そ、そうだね…」
しばらくすると、隣の部屋から微かに人が入ってくる音が聞こえた。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時