No.30 ページ30
----------
A「この怪我は、別の人にやられました。でも、金髪の三つ編みの少年と鎧を着た男の人に助けてもらったんです。」
グレイシア「あら、それってエドワードくんとアルフォンスくんじゃないかしら?」
A「そういえば…鎧の男の人、アルフォンスって呼ばれてました。あの二人のこと知ってるんですか?」
グレイシア「もちろん!エルリック兄弟ね!」
そう笑顔で話すグレイシアさんの言葉に、私は耳を疑った。
A「ええ!?兄弟!?」
顔は、まぁ…お兄さんのほうが鎧を着ているから、分からないにしても…
それにしても体格差が違いすぎるし…性格も全く似てない印象だったし…
いや、兄弟って皆そんなものなのかな…
グレイシア「ふふっ、驚いちゃうわよね。あの子たち、主人と仲が良かったの。よく家にも来てくれたのよ。素直で良い子たちよね。」
思い出を嬉しそうに話すグレイシアさんを見て、あの二人はやはり悪い人ではないことを察した。
でも………あの人は……
A「マスタングさんは……マスタングさんは本当に良い人ですか?」
グレイシア「え?」
A「グレイシアさんのご主人の…ご友人を悪く言うつもりはありません…。エリシアちゃんだって彼のことをすごく慕っていたし…だから悪く言いたくないです…。でも…彼は本当に良い人なんでしょうか…。」
私の言葉に、グレイシアさんは驚くでもなく怒るでもなく、静かに諭すように言った。
グレイシア「私も、あの人と直接話したことは数えるほどしかないから、よく知っているわけではないのだけど…でもね、主人がよく言っていたわ。『アイツは軍の誰よりも信頼できる唯一無二の親友』だって。あの人は、たぶん、誤解されやすいのね。でも、私の主人は誰よりも見る目がある。だから…主人があの人のことを信頼しているから、私も彼のことは信頼しているわ。」
グレイシアさんの言葉によって、マスタングさんへの私の疑心が少しだけ和らいだ。
A「グレイシアさんが…グレイシアさんのご主人がそう言うなら…きっと信頼できる人なんですね。」
グレイシア「…まぁ、マスタングさんって、仕事の時は目つきが悪いものね。」
そう言って苦笑いするグレイシアさんに、私も鋭く睨まれた時を思い出して苦笑した。
A「でも、信頼できる人だと聞いて安心しました。」
グレイシア「それはよかったわ。」
A「それで、お願いがあるんですけど…」
136人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時