No.20 ページ20
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A「だめ…ッ…!!!!!」
気づくと、私は路地裏から飛び出して叫んでいた。
自分でも、どうしてそんなことをしたのかわからない。
いや……
どうしてそんなことが"できた"のか。
私はほとんど無意識のうちに、両手を合わせ、すぐに離したあと、両手の平を空に向け、そのまま彼らのほうに向けていた。
本当に、無意識のうちに、私はこの一連の動きを一瞬で行っていた。
しかし、驚いたのはそれだけではない。
信じられないことに、私はその一連の動作により、氷を生み出していたのだ。
生み出した氷は、軍人の男の人が生み出した炎にぶつかり、間一髪、男に当たることなく、炎は消えた。
一体何が起こったのか。
その場にいた全員が思った。
私は一斉に三人の視線を浴びた。
「誰だ!!!」
軍人の男の人の怒声により沈黙が破られたかと思えば、続いて、両腕に火傷を負った男は雄叫びを上げた。
「ウオオオオオォォオ!!!!!」
その雄叫びはまるで獣そのもので、突然、彼の身体からは動物のような白い毛や、鋭い牙、爪が生えだし、身体もみるみると大きく成長していた。彼の見た目は、まるで白熊のようだった。
「しまった…ッ…!」
軍人の女性がすぐさま彼に向けて銃を発砲したが、獣に変身した彼はものすごいスピードと跳躍力でその銃弾を避け、私のもとへと飛んできたかと思えば、一瞬のうちに私を捕らえた。
A「わ…!」
彼は片手で私の両手首を後ろで掴み、もう片方の手から伸びる鋭い爪を私の首元へとあてた。
軍人たちは先ほどと同じように、女性は銃を、男性は右手を、こちらに向けた。
「ハハッ!錬金術師様同士で仲間割れか!?誰かは知らねぇが、助かったぜ!!」
彼の言葉に、軍人の二人はピクッと眉をひそめた。
「…貴様ら、仲間じゃないのか?」
軍人の男性の言葉に、男は鼻で笑った。
「あ?俺はこんなガキ知らねぇよ!」
なに?レンキンジュツシ…?
もしかしてさっきの氷のやつ…?
自分の身に一体何が起きているのかわからず、半ばパニック状態の私は、現在の状況がうまくのみこめなかった。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時