No.23 ページ23
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『そいつは錬金術師だ。』
マスタングの言葉に対して、金髪の少年は驚きながら私を指差し叫んだ。
「錬金術師ィ!?コイツがァ!?」
鎧の人もまた、驚いた様子でこちらに顔を向けた。
「そ、そうなの?」
A「……………」
そうなの?と聞かれても返答に困る。
私にだって、レンキンジュツシというものも、自分が何故あんなことができたのかも、わからないのだから。
マスタング「しかも、錬成陣なしに錬金術を使う。」
マスタングがそう口にした瞬間、明らかに二人の顔つきが変わった。
二人の態度から、良くない何かを感じ、この場から離れなければと本能的に感じた私は、一瞬の隙をついて行動に移した。
A「ごめんなさい…っ…!」
私はまず両足で鎧の人の腕を蹴って、彼の腕から飛び出して地面へと着地をして、すぐさま先ほどと同じように、レンキンジュツを使い、彼ら四人の両手両足を凍らせた。
一瞬の出来事によって、四人とも為す術なく私のレンキンジュツによって捕らえられた。
その隙に、私は一刻も早くその場から離れようと走り出した。
マスタング「あいつ……ッ…!おい!アルフォンス!何やってる!」
アル「だ、だって……!」
マスタング「おい!鋼の!あいつを捕まえろ!」
「無茶いうな!俺だって凍らされてんだ!大佐こそ、この氷、お得意の炎で溶かせよ!」
マスタング「…………クソ…ッ…!」
走りながら、後ろから彼らが言い争う声が聞こえる。
早く…早く…グレイシアさんの家に帰らなきゃ…!
「おい!おまえ!」
数百メートルほどは離れただろうか、後ろからマスタングではなく、私を呼ぶ金髪の少年の声が聞こえてきた。
こんなにも離れているのに、はっきりと聞こえるのは、相当大きい声を出しているに違いないが、構わず私は走り続ける。
「おい!おまえ!誰を錬成した!!!!!」
彼の言葉に、私は足を止めた。
誰を………錬成した………?
私は、彼らのほうを振り向いた。
彼らはまだ、氷が溶けずにその場で足止めをくらったままだった。
「おまえ!誰かを錬成したんだろ!?なにを失った!!代償はなんだ!!」
どういう意味…?
錬成…?代償…?何の話…?
何のことを言っているのか理解はできないが、金髪の少年の言葉に、私の心臓はバクバクとうるさく鳴り響いていた。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時