一夜の過ち２【JK】

６８【JK】 ページ18

JK side



続けて話し出した
先輩が昨日ヌナから聞いた話は
…あまりに残酷で。



……………殺す。



頭の中がその言葉に支配される。



持っていた書類を投げ捨て
部屋から出ようとすると



SA「…！ どこ行くの！？」



うしろで叫ぶように呼び止める先輩。



JK「…そいつを…殺す…。」



完全にキレている俺に



SA「感情のまま動いたって
　 解決しないでしょ！」



確信をつく先輩の言葉。



JK「…っ！
　 …じゃあ…
　 どうしろっつーんだよ…。」



痛いところをつかれて
拗ねた子供みたいに言い返す。



SA「…はぁ…。」



先輩はため息をつくと



SA「…相談してみなさい。」



優しい口調で話し出す。



JK「…？」



ゆっくり先輩の方を見る。



SA「ひとりで抱え込まないで
　 誰かに頼ればいい。
　 自分の力でやることは大事。
　 でもそれには限りがあるでしょ。
　 Aの為を思うなら
　 もっと広い視野で見て
　 必要なら助けてもらったって
　 いいじゃない？」



そう言われて…
ふと、ひとりだけ
思い浮かぶ人がいた。



JK「……………。」



黙って考える俺に



SA「…大丈夫そうね。」



先輩はそう言い残して
書庫を出て行った。



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