一夜の過ち【JK】 (ページ8)

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　『…終わった…。』

人の目を気にしすぎて思うように仕事が進まず
気付けばフロアにひとり。

今日は一生分人に注目され続けたから
ひとりの時間はむしろ嬉しかった。

片付けまで終えて立ち上がろうとした瞬間

JK「お疲れさまでした。」

爽やかな悪魔の声。

おっと…どこにいたんだい…？

毎回気付けば近くにいるこの子は
忍者か何かかな…？

　『お、おつかれ～…。』

目を合わせることができずおずおずと答えると

JK「早く帰りましょ。」

そう言って急かされた。

会社の外に出ると

JK「今日ずっと顔色悪かったですけど…
　やっぱり体調悪かったですか？
　昼飯普通に食べてたんで安心したんですけど…。
　今は、おなかすいてます？」

どうしたらいいのかわからず
俯いたまま歩いていた私の顔を覗き込みながら
優しく聞いてきた。

眩しすぎる顔面の近さに動揺し
一歩あとずさりながら

　『だっ…大丈夫。
　朝は二日酔いだったけど…
　ごはん食べたら治ったし…！』

目を泳がせながら答えた。

っていうか顔色が悪かったのは
今朝のあんたとの事で焦ってたのと
人の視線が気になってたからだし！

二日酔いなんてかわいいもんだった。

　『おなかは…そんなにすいてないかな…。』

すると顔面凶器は

“う～ん…”

と少し上を見ながら考えて

JK「じゃあ…残念ですけど、
　まっすぐ帰りましょうか。
　送っていきますよ。」

そう言ってバス停へ歩いていく。

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