一夜の過ち【JK】 (ページ49)

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４９【JK】ページ49

JK side

驚きと怯えの表情を浮かべたヌナ。

JK「…んで…。」

その顔を見て急に胸が苦しくなり
目頭が熱くなってくる。

JK「…なんでっ…！
　いつも人のことばっか考えんだよっ！」

にじんだ視界のまま口から出た言葉。

JK「あいつに何言われても
　無理して応えようとするし…
　そこに付け込まれて…騙されて…
　違うなら違うって言えばいいだろっ！」

それは情けない自分を許せない
ただの八つ当たりで。

JK「…俺の心配…してる場合かよ…。」

こんなことを言いたかったんじゃない。

…俺は…

あなたを守りたかった…。

そう思ってもあふれ出るのは涙だけ。

JK「…っ！？」

突然顔があたたかいものに包まれる。

驚いていると
気付いた時にはベッドの上に座っていた。

そして
目の前のヌナがゆっくり近付いてきて

JK「…？ …ぁ…っ！？」

俺は情けない声を上げて
優しく抱きしめられていた。

力が抜けて動かない
俺の頭をヌナがそっと撫でる。

その手は本当に心地よくて
俺の中の黒い感情が
スーッと消えていった。

…愛おしい…。

残った感情はそれだけになって
ヌナを力をいっぱい抱きしめる。

…好きだ…。

愛しさと一緒にまた涙があふれる。

　『…大丈夫。大丈夫だから。』

そう言って頭を撫で続けてくれるヌナ。

JK「…っ…A…っ！」

…愛してる…。

彼女を名前を呼びながら
すがりついて泣く俺を
優しく受け止めてくれる。

…この人を…

守れる力がほしい…。

今の俺にはそう願うことしかできなかった。

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