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ユナが医務室に運ばれたあと
しかたなくひとり控え室で待っていると
バンッ！
JK「ヌナッ！？」
慌てた様子で勢いよくドアを開け
ジョングクが入ってきた。
驚いて固まっていると
彼のうしろから
先ほどユナを医務室に連れて行った
男性スタッフさんが顔を出す。
「すみません、
ちょっと…来ていただけますか？」
少し怒った様子で私をうながすスタッフさん。
戸惑って動けずにいると
「…早くっ！」
私の片腕を掴み、無理やり連れて行こうとする。
JK「おい！やめろよ！」
その様を見て声を荒げ、私とスタッフさんの間に入る。
ジョングクとスタッフさんは少しにらみ合うと
「…はぁ…。」
スタッフさんは
軽くため息をついて私を放す。
「とにかく、来てください。」
やっぱり冷たい言い方で言われ
少し恐怖を感じながらもついていく。
そんな私を安心させようとしているのか
ジョングクは隣を寄り添うように歩きながら
そっと背中を撫でてくれている。
しばらくして
”医務室”と書かれたドアの前に着く。
コンコンッ
スタッフさんがノックをしてドアを開けると
白衣の男性の目の前のイスに座るユナと
心配そうに彼女に話しかける
看護師さんとスタッフさんたちがいた。
ユナは泣きはらしたのか
目が赤くなり嗚咽を漏らしている。
どうしたらいいのかわからず
中に入ってもドアの前で立ち尽くしていると
「ポケットの中、見せてもらえますか？」
ここまで連れてきたスタッフさんが
あいかわらず冷たく言う。
…なんで…？
意味は分からないが抵抗する理由もないので
ジャケットの左右のポケットに
両手を突っ込む。
すると身に覚えのない感触がある。
首をかしげながら両手を取り出すと
片方からネックレス
もう片方からは、折りたたまれた
小さなサバイバルナイフが出てきた。
『…えっ？』
思いもよらぬ物が目に入り固まっていると
YN「…それ、ユナのネックレス…。」
弱弱しくつぶやく彼女。
ハッとして彼女の方を見ると
彼女を囲む人達から向けられる軽蔑の目。
…なに？
怖気づいてしまっていると
「…いい年して…
はずかしくないんですか？」
ポケットを見ろと言ったスタッフさんが
あきれた様子で言う。
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作者名：のあ | 作成日時：2021年9月12日 16時
