一夜の過ち【JK】 (ページ39)

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　『前に…
　私のこと…好きって言ったの…
　あれって…
　責任を感じて言ったのよね…？』

すると目を真ん丸にしてキョトンとする彼。

JK「責任？なんの責任ですか？」

　『そのぉ…
　一夜の…なんちゃらの…』

ここで言うのは恥ずかしくて小声になる。

JK「あぁ、一緒に寝たことですか？」

　『ばっ…！？』

…ばか！普通に言うんじゃない！！！

驚いて
口をパクパクさせている私を見て笑う彼。

JK「あ～…かわいい。」

からかわれてムッとした顔をすると

JK「…A…ヌナ。」

珍しく名前を呼ぶ
いつもよりも低い声。

JK「俺…。」

独り言のようにゆっくりと話し出す。

JK「…おかしくなりそうなくらい
　頭ん中ヌナでいっぱいなのに…。」

伏し目がちに遠い目で何かを考えながらつぶやく。

JK「どうしたら…
　ヌナの頭ん中…
　俺でいっぱいになる…？」

ゆっくりと視線を上げ
吸い込まれそうな瞳に見つめられて
胸が苦しくなる。

JK「ヌナの中に…入りたい…。」

私の頬に片手を伸ばしながら言う。

　『…！ちょっと…！』

最後のセリフは
さすがにいたたまれなくなって
真っ赤な顔で注意する。

JK「…ん？なに想像したの？」

ついさっきとは別人のように
ニタニタ笑う彼。

…やられた…。

と、ため息をついた。

それでも
もしかしたら彼の気持ちは本物かもしれない
と思うと嬉しくて
幸せを感じてしまっていた。

この時

もっと周りに気を付けておけばよかったと
後悔しても

もう遅かった。

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