一夜の過ち【JK】 (ページ35)

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遅れて私が入ると

YN「じゃあよろしくね～♪」

店員さんに向かって
それだけ言ってさっさと席についてしまう。

当然のことながら
若い２人は並んで座り
私はテーブルをはさんで向かいに座る。

テーブルについても
彼女は彼にベッタリくっついたまま。

彼はイヤそーに肘で突き返そうとしているが
無駄な抵抗に終わる。

やれやれと思い
メニューを選ぼうと思った時

YN「あ。いつものにしておきました♪」

ウキウキした様子で言われるが

　『いつも…の？…ってなに？』

宇宙人と話している気分だ。

…なんかつい最近
似たようなヤツにあった気がする…。

YN「まぁまぁ～。
　こういうのは～
　楽しみにして待ってた方がいいよね～？
　グゥ？」

隣の彼に向かって
首をかしげながら可愛らしく言う。

JK「やめろ。気持ちわりぃ。」

片手で頬杖をついて
彼女と反対方向を向きながら言う。

…あぁ、思い出した。

そういえばジョングクの教育係してる時も
こんな光景を見たことあった。

“あたしが担当してる子、
気付くとすーぐいなくなってて
あんたの教え子にベッタリなんだけど。”
ってソアが嘆いてたわ。

あの時は
“若い子同士、仲良いなぁ”
としか思わなかったけど…

……………

…今は

“何か”引っかかる。

…というか…

モヤモヤする。

JK「…ヌナ？」

ぼーっとしている私に気付き
心配そうな元教え子が見つめてくる。

　『…ん？
　 …あ～おなかすいた～！
　早く来ないかな～！』

少し大げさに言うと
この場所では浮いてしまうが
誤魔化さずにはいられなかった。

…だって…

なんか気まずい…。

YN「も～Aオンニったら♪」

ジョングクにくっついたまま
クスクスと楽しそうに笑う。

JK「…。」

くっつかれた彼は
ジッと私を見つめて何か言いたげだが
隣の彼女のせいか口を開くことはない。

…なに？

しかし彼の熱い視線と
一度目が合ってしまえば捕らわれたように
離せなくなってしまう。

そしてまた
切なげで愛おしそうな表情を向けてくる。

…ふと、
今朝のエレベーターでの一件を思い出し
恥ずかしくなって目を逸らす私。

…早く終わらないかな…。

言い知れぬ胸の苦しさに
我ながら大人げないとはわかっていても
そう思わずにはいられなかった。

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