一夜の過ち【JK】 (ページ33)

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そう思っても口には出せず
あきれて様子を見守る。

すると、
ずっと考え込んだ様子だったイケメンくんが

JK「…うん。いいと思います。
　では、よろしくお願いします。」

と、社長に向かって頭を下げた。

お前が返事するんかーい。

勝手に話を進める３人についていけず
置いてけぼりにされる私。

　『おね、がい、します…。』

引きつった顔で困惑したまま頭を下げる。

　「…よし、じゃあ早速なんだが
　打ち合わせをしてきれくれ。」

A・JK『「えっ…？」』

驚く私達のことなど全く気に留めず
どんどん話を進めていく社長。

YN「はーい！」

元気よく立ち上がり
イケメンくんの隣まで小走りで向かう
ルンルンガール。

YN「ほら！早く行こ？」

潤んだ瞳で見つめながら腕を引っぱる。

…ありゃ男ならイチコロだわ。

なんて、心の中で死語を口走るおばちゃん。

しかしそんな彼女の攻撃など
微塵も食らっていない様子の鉄壁男は
不思議そうな顔でゆっくり立ち上がる。

JK「どこに…？」

そう問いかける彼の腕に絡みつき
幸せそうな彼女は

YN「ふふっ…。テレビ局だよ？」

…アポとってたんかーい。

さっきからツッコミスキル爆発中。

するとあきれ果てている私に

YN「A先輩も！早く早く！」

可愛く手招きする。

　『…へ？』

…私の代わりに
あなたが出るんじゃないの…？

そう思っていると

　「…悪いんだが…
　一連の対応の間、君が付いて
　２人をフォローしてやってくれないか？
　娘は、優秀な君がいてくれると
　とても心強いそうでね。
　 ”君の”影武者を成功させる為にも…
　力を貸してくれるよね？」

社長が言い終えると
私にだけ見えるようにニヤリとする彼女。

…脅しじゃん…。

　『かしこまりました…。』

そうして社長室をあとにした私達。

どうやら平穏な日々は
しばらく帰ってこないらしい。

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